ネット記事によると、日本では毎年1700人の患者が、呼吸困難の喘息で死ぬそうです。
本当にかわいそうだとしか言えない。
なぜ漢方薬・鍼灸の治療を受けないですか?
腕が良い漢方医・鍼灸医になおしてもらえば、喘息の呼吸困難などはすぐ治ります。
漢方薬の治療例はたくさんありますが、今日紹介するのは、医食同源の漢方薬で喘息を治した例。どうぞ参考にして下さい。
こんにちは。李哲です。
今日は中国の漢方医:郝万山先生*1の治療例を翻訳しました。
最後の目次「李哲の感想」だけ私が書いたものです。
中国語本文のリンク先は、
不思議な患者:毎年5月~10月だけ喘息が発作する
30年前、私は東直門で入院部のお医者さんをしてました。当時、私は処方箋があまり効かないので上司と相談して、しばらく老中医のもとで研修することにしました。
ある日、研修を指導してくれたのは宋孝志先生。
一人の患者さん、アレルギー性の喘息で来ました。
彼の喘息は毎年5月に発作し、10月になると自然に治る。
冬は発作しないで、夏だけ発作するのです。
5月から10月の間、発作したら西洋薬でコントロール。漢方薬は効果があるけど、根本を改善することができなかったです。
この調子で2~3年経ち、ちょうど宋先生に診てもらう事になりました。
宋先生「何がきっかけで病気になったのですか?」
彼「3年前の5月の連休中にデモした時、まだ通県の田舎の農民でした。当時のデモは車に乗ったりしません。歩いて通県から天安門広場まで行きました。
(李哲の説明:その時は中国の文化大革命が起きた時期。みんな天安門広場に行くのが儀式みたいになっていました)
夜の11時に集合して12時から歩き出し、天安門広場についた時は天気が熱いし歩き疲れた。当時の天安門広場と長安街両側には、たくさんの水道管を設置していたので、水道管から出る水を思いっきり飲みました。家から持ってきた餅もたくさん食べて。
デモが終わった後から、喘息が始まったのです。
毎年5月になると発作して10月になると治ります。」
宋先生の処方は、わずか2種類の生薬だけ
宋先生は病状を聞いて舌診と脈診をしたあと、処方箋を出しました。
2種類の生薬のみ。
栀子15g、淡豆豉15g。
患者さんは処方箋を見て、目が点になりました。
「先生、私はこの病院で2~3年も治療しましたよ。
2種類だけの処方箋初めてみます。
これで治りますか?
私の喘息はひどいですよ!」
宋先生は何も説明しないで、「飲んでみて、飲んでみて」と言っただけ。
しばらく経ってから、患者さんはまた来ました。
手の指に漢方薬を掛けて、一包が卵みたいに小さかったです。
「先生、こんなに小さな袋、本当に治療できるんですか?」
その時の印象はとても深かったです。
宋先生は表情を変えず、「飲んでみて」と言っただけ。
患者さんが帰ったあと、私は宋先生に聞きました。
「先生、栀子豉湯は『傷寒雑病論』で胸が熱苦しのを治す処方箋でしょう?喘息も治すのですか?」
宋先生は何も答えてくれなかったです。
1週間後、患者さんはまた来ました。
「先生、これを飲んでから喘息は相変わらずですが、胸がすごい楽です。喘息も前より軽くて、スプレー薬を使わなくても収まりました。」
初診の時、彼は胸が熱苦しいとか言ってなかったです。
このまま2週目、3週目まで飲んで、その後患者さんは来なくなりました。
完治されたのが確認できた
1年くらい経ってから私は偶然に病院の廊下で彼に会い、すごい覚えているので彼が良くなったかどうかを確認する為に、彼に話しかけました。
「以前、喘息で治療に来た方ですよね?」
「そうです。」
「今回は何の治療ですか?」
「ほかの病気です。」
「喘息はどうなりましたか?」
「治りましたよ。」
「え?誰が治したのですか?」
「先生ですよ。その時、宋先生の隣にいたでしょう?あの小さな7袋の茶っぱ袋ですよ。」
「どのくらい飲みましたか?」
「3週間飲んでとても良かったので、都心に来なかったです。地元で同じ漢方薬を買って、2~3ヶ月飲んだら喘息が消えました。今年の夏は全く発作してないです。」
宋先生の処方に関する解釈:なぜ喘息を治せるのか?
このニュースを聞いて、私は宋先生に話しました。
「宋先生、1年前の喘息患者さんを覚えていますか?栀子豉湯は何で喘息を治せますか?私が処方したら、ぜったいほかの処方箋になります。宋先生は2種類の生薬だけで治したのが不思議です!」
宋先生はやっと解釈してくれました。
「確かに、栀子豉湯で喘息を治すとは書いてない。
しかし、栀子豉湯は何を治すものですか?
熱が胸と横隔膜に溜まっているものですね。
熱があると、不安が生じて落ち着かない。
熱が肺まで来ると、喘息の症状が出るでしょう?
その患者さんを見てください。
彼はもともと喘息がなかったのです。
歩き疲れて喉がとても渇いた状態で、大量の冷たい水と餅を食べました。そして、熱がこもったのです。
彼に対して、現れた症状は喘息で、不安と落ち着かない症状ではない。
彼のこもった熱を取り除く為に、栀子豉湯を使いました。
これは病気になった原因を見て、処方箋を出すやり方。」
宋先生の解釈を聞いて、私は「あ!なるほど~」と悟りました。
「宋先生、この考え方はどこから来たでしょうか?」
「『傷寒雑病論』ですよ!」
李哲の感想
栀子豉湯の組み合わせは、栀子と淡豆豉。2つのみです。
ちなみに、淡豆豉は豆板醤に入っている素材。医食同源のもの。
こんな簡単な処方箋でアレルギー性喘息を治すなんて、皆さんもビックリするでしょう。西洋医学には喘息で死ぬ人もいるのに。
原因を究明すれば、治し方も簡単。
中医学では『四両抜千金』と言います。
小さな力で大きなものを動かす意味。
一つ注意してほしいのは、喘息=「栀子豉湯」ではないです。
必ず原因を探ってから処方もらってください。
漢方薬の不思議さが窺える逸話ですが、一つ残念なところもありました。それは漢方医たちが鍼灸に詳しくないこと。
肺経の尺沢穴は、熱を冷ます作用があり、喘息の呼吸困難などにはとても有効です。
私の経験では、ひどい咳・喘息でも尺沢穴を刺せばすぐ軽くなる。
上記の患者さんみたいにひどい場合は、胸の膻中を追加すればなお良いと思います。
ほかには公孫+内関も有効なツボです。
以前の治療例があるので、参考にしてください。
西洋医学での喘息治療は「対症療法=症状を抑え込む療法」です。
病院のスプレー薬は、原因を問わず気管支を広げて一時的に呼吸が楽になるだけで、根本的なものは治せません。
だから、何年経っても喘息の患者さんは、病院の薬から離れられないのです。
根本的な改善を希望する方は、漢方薬もしくは鍼灸治療を受けて下さい。
*1:郝万山先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。
コメント
id:mako-s-kurowassan04
おもち0412
漢方薬は私のアドバイス範囲ではないので、返答できないことをご理解お願いします。
寒冷じんましんなどある場合、おそらく体内の冷えが強いと思います。膻中(だんちゅう)と中脘(ちゅうかん)にせんねん灸(生姜入りタイプ)を9回連続でやると、体質改善につながると思います。ぜひ試してください。
李哲(りてつ) (id:li-hari)様 おはようございます(*^-^)ご丁寧にコメントありがとうございます。分かりました、生姜タイプのせんねん灸ですね。体質改善頑張ります、心から感謝します☺️ありがとうございました。
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おもち0412さん
コメントありがとうございます。
お灸は続けてやれば、効果と分かります。ぜひやって見てください。
李哲(りてつ) (id:li-hari)様 こんばんわ(*^^*)初めてのお灸ですが頑張ります。お忙しいのに色々ありがとうございました。_(._.)_