2020-10-13 追加情報:
三国志の「呉」を築いた英雄・孫策の魅力についても解説しました!
🔗 三国志の孫策:文武両道の美男子「小覇王」の真実
こんにちは、李哲です。
今回は中医学ではなく、三国志の魅力について語るブログです。
最近、昼ご飯を食べながらハマっているのが、中国の人気ラジオ番組「三国志」。そのアクセス数は驚異の3.4億回、1話の再生数は約140万人!歴史好きにはたまらない内容です。

三国時代は、漢方薬の聖典『傷寒論』を著した張仲景の時代(東漢末期)と重なり、歴史への興味をさらに深めています。
『三国志』と『三国演義』の違い:歴史書と小説の境界
中国でよく耳にするのは『三国志』ではなく『三国演義』。ここで重要な違いを解説します:
- 『三国志』:正史に基づく歴史書。事実を記録したもの。
- 『三国演義』:歴史を基にした小説。創作や誇張が加えられている。
例えば、「桃源の誓い」(劉備・関羽・張飛の義兄弟の誓い)は『三国演義』の創作で、歴史書には存在しません。

日本でも人気の『三国志』漫画は、こうした小説の影響を受けている場合が多いため、歴史の真実とは異なる部分があります。
小説は歴史の面白さを伝えますが、真実を知るには正史『三国志』を参照する必要があります。
張飛の意外な素顔:ハンサムで書道の達人
三国志の武将・張飛は、劉備の忠臣として知られ、勇猛で敵を圧倒するイメージが強いですね。しかし、『三国演義』や中国ドラマの「怖い顔」「知略に欠ける」印象は誤解です。

歴史上の張飛は:
- ハンサムな武将:関羽に匹敵する美男子。
- 書道の達人:草書の名手で、歴史に残る作品を残した。
- 美人画の才能:繊細な美人画を描くのが得意。
- 知略にも優れる:兵法に詳しく、力だけでなく知恵で戦った。
例えば、建安20年(215年)、張飛は曹操の部下・張郃を破った後、酒に酔って槍で山岳壁に「立馬銘」を刻みました。この碑は彼の書道の才能を示す貴重な遺物です。

『三国演義』の誇張されたイメージとは異なり、張飛は文武両道の魅力的な人物だったのです。詳しいエピソードは、孫策の記事と合わせてチェック!
曹操の真実:悪者ではなく文学の天才
曹操は『三国演義』で「乱世の奸雄」として悪者に描かれます。特に有名な言葉「宁叫我負天下人,休叫天下人負我」(私が天下を裏切っても、天下が私を裏切るな)は、冷酷な印象を与えます。しかし、この言葉の背景には物語があります。
曹操と吕伯奢のエピソード
董卓の暴政から逃亡中、曹操は知人・吕伯奢の家に宿泊。吕伯奢は不在で、子どもたちが留守番をしていました。歴史書によると、以下の理由で曹操は子どもたちを殺害:
- 夜に金属を磨く音を聞き、襲われると誤解して先手を打った。
- 金銀財宝を狙った子どもたちの攻撃を防ぐため。
『三国演義』では曹操がこの行為を「光栄」とする創作がありますが、歴史上の曹操は異なる人物像です:
- 容姿:背が低く、普通の顔立ち。息子たちがハンサムだった記録から、醜いとは言えない。
- 才能:詩や散文は歴代でも高評価。兵法・戦略にも優れた。
- 功績:東漢末期の乱世で、餓死する民を救うため戦った政治家。

ただし、曹操にも汚点はあります。父親を含む家族を陶謙に殺され、報復として徐州で老若男女を問わず虐殺したことは事実です。「殺父之仇」は当時最大の復讐動機でしたが、この行為は彼の名に傷をつけました。
乱世の三国時代:現代の倫理で判断すべきでない
東漢末期の乱世では、武力と知略が生き残りの鍵でした。現代の道徳基準で曹操や張飛を評価するのは公平ではありません。彼らの行動は、当時の過酷な環境下での決断でした。
もし現代の評論家が当時の英雄だったら、同じ状況でより賢明な選択ができたでしょうか?歴史を学ぶ際は、時代背景を理解することが重要です。

三国志の真実を知るには?ラジオ番組がおすすめ
小説『三国演義』は歴史の面白さを伝えますが、真実を知るには不十分。幸い、中国のラジオ番組は『三国志』の歴史を漫才のような軽快なトークで解説。日本でもスマホで聴けるありがたい時代です。
今後、呂布や劉備など他の武将についても紹介予定です。歴史の魅力にハマった方は、ぜひラジオ番組をチェック!
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コメント
コメント一覧 (2件)
以前、香港かどこかはっきり知りませんが、曹操を主人公にしたドラマをずっと見てました。
赤壁の前までの物語です。
あのドラマでは、劉備がしょうもない人物で、曹操は詩と女性を愛す、情に富む。まあ欠点もあるけど聡明で良い人物に描かれていて、いろんな視点があるんだなと思いました。
張飛が書がうまいハンサムガイだとは知りませんでした。
また、こっちの方も教えて下さい
id:edwalkさん
コメントありがとうございます。
「三国演義」は中国で視聴率が良いドラマだから、何回も撮っていますね。
監督によって、主人公が描かれるのは変わるでしょう。
張飛のイメージは、私も転覆されて驚きました。すごい人だな、とあらかじめ思いました。
今後もし面白い内容があったら、また書かせていただきます。