こんにちは、李哲です。
2番めのおばさんに鍼した記録、参考になると幸いです。
2018-10-10
2番めのおばさんの報告:
左腰はだいぶ良くなり、今度はなぜか右腰が痛い。右腰と言うより、肋骨の奥が痛い感じ。
私は話を聞いて分かりました。
これは本当にすい臓の慢性炎症かも知れない。腎臓を強化する以外に、脾臓のツボも刺したほうが良いと思って、今日のツボは少し違います。

右膝の裏側の外半分、筋の所が痛いというので、左の委陽を刺しました。

左の腕順1,2は右の膝曲げ伸ばしにくいのを治すためのツボ。

左右とも刺したのは、太衝、公孫、三陰交。
右だけ太白が多いのは、左の肺経を補うため。原理は「土生金」。

左手首痛は良くなったけど、介護の仕事で人を運ぶからまた痛めたそうです。場所はだいたい同じ。

前回良くなった左肩の下あたり、また痛い場所が変わって来ました。
前腕の所を押したら、大腸経と小腸経っぽいので、右の曲池と後谿に鍼をしました。

15分後でも痛みが緩和しない。
おかしい!
経絡が間違えた?
肺経の尺沢穴に鍼をして、回してもらっても痛みが変わらない。しかたないので、尺沢穴と後谿などの鍼を取り、圧痛点を探して左肩の下に刺しました。肺経と大腸経の間にある感じです。
20分後に鍼を抜いて聞いてみたら、少しだけ残っている。次回にまた残りを治療するつもりです。

おばさんは「最近は膝関節も痛くなる時がある」と言うので、左右の足三里、陽陵泉にも刺しました。
足三里は胃にも良い。陽陵泉はちょうど腰後ろの外側、肋骨下の痛みにも対応しているので、一石二鳥。

胃酸逆流・ゲップが出るのは減ったけど、まだ残りがあるので、今日は強化したバージョン。上脘、中脘、公孫、足三里。内関まで刺せばベストだったけど、おばさんが「もう良いよ!」と言うので刺してない。

関元と四満に刺したのは、おばさんの子宮がんがまたあるから。そして、お腹の冷えもまだ感じるというので、この2つは必要です。
赤くなっているのは、気が集まる時に生じる現象。これを「得気」(とっき)とも言います。

そろそろ鍼を取るとき、おばさんは話しかけてきました。
「午前しっかりご飯を食べてきたのに、もうお腹空いたよ!」
私「ハハハ、お腹が空くのはとても良い事ですよ。鍼をしたから胃腸が動いたでしょうね。今13時なので、お腹がすくのは当たり前です」
お腹がすくのは、正常な人こそある現象です。脾胃(消化系)に問題があると、お腹が空かない。食べたい気持ちもなくなる。この時は、すでに漢方もしくは鍼治療を受けるべきです。まだ症状が現れたばかりなので、治すのも簡単。
右膝裏と外側の痛み・腰後ろの肋骨中の痛みがどう変わるのかは、次回にまた報告します。
食欲に関して、以前とても重い患者さんの治療がありました。結果的にはダメでしたけど、鍼してどのような変化があったのか、そして食欲の大事さが書いてあります。
(おわり)
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