【※本記事は2019-04-24更新しました】
こんにちは。李哲です。
今日は続きの記事です。
施術日は2017年10月6日。
久々に鍼治療です。
今日は韓国のおばさんも加えて、合計5人を同時に施術。
お父さんはお尻の筋肉の痛みと糖尿病、尿の泡が多いのを治すのが目的。
関連のツボはいつも刺してるのと同じ。
手足の裏の皮が剥けるのが気になるので、涌泉穴と神門と大陵穴を追加。
手足の裏の皮が剥けるのは、陽気の外出(内臓に貯蔵できなくて、外に溢れる事)が原因です。
お父さんは糖尿病が原因で、手足の裏の皮が剥けると言うけど、これは糖尿病が原因ではないのです。
長い間のインスリン注射で、内臓が冷えているので、陽気(エネルギー)が内臓に入ることができなくて、外に溢れている。
手足の鍼は、少し回した時にめちゃくちゃ響いて「手足がマヒする!回さなくていいよ!」とお父さんは笑ってました。
お母さんは、膝痛・腰痛・ゲップが多いのを治すのが目的。
ゲップが多いのは、逆流性食道炎が原因です。
胃酸逆流を治さないと、いずれか胃がん若しくは膵臓がん若しくは食道がんになります。
胃酸逆流を治すのは、中脘、上脘、下脘、内関。
膝痛は膝五鍼。
腰痛は腎兪と大腸兪、京門、束骨など。
おばあちゃんの症状も、お母さんと似ているので、刺したツボは同じ。
お母さんとお父さんは、肝腎な痛みが完全に治らなくて、「鍼を続けても意味があるのかな?」と嘆いてました。
隣の3番目のおばさんは、「鍼をしたから旅行先でたくさん歩けたでしょう?」と話しました。
お父さんも頷いたけど、「確かに以前は100mも歩けなかったけど、今回はかなり歩けたような気がする」
3番目のおばさんの症状は、膝痛と腰痛。
膝痛は鍼をしてから、前より良いそうです。
腰痛はあまり変わらない。
(2,3日前から腎臓強化の為に、八味地黄丸も飲み始めた)
便秘は麻子仁丸を飲んでから、毎朝便通があるみたいです。
寝る前に30粒飲んだだけで、翌日便通があると喜んでいました。
1日2回飲むと下痢になるので、1回だけ飲んでいるそうです。
韓国のおばさん。
初めて私の鍼を受けるので、病気の前後の症状を詳しく説明しようと思います。
韓国のおばさんは、腰痛とお尻から足までのしびれで、韓国でヘルニア手術を受けました。残念ながら、手術を受けてもしびれは著しく変わらない。(少しは減ったそうです。)
前は歩くのも大変だったけど、今は1時間くらい歩ける。ただし、お尻から足までのしびれ、痛みはまだある。
韓国のおばさんは、韓国で鍼とお灸をたくさんしたそうです。
お尻の環跳穴に刺す時、私はビックリしました。
腰とお尻の周りには、白い水疱の跡がたくさんある!
聞いてみたら、お灸をした痕だそうです。
あまりにも悲惨な痕で、私は苦笑いするしかなかったです。
お灸は集中攻撃です。
「こんなに大量の所にお灸をして、どうするの?」と韓国の鍼灸医に聞きたかったです。
韓国のおばさんは、韓国でいわゆる鍼灸医のところに行ってみたそうです。中国の名医から教わったらしい。
中国鍼を使っているので、施術も痛いそうです。
しかし、響きというより痛い。鍼をねじりながら入れるのが痛い。
ほかの鍼灸医にも行ってみたけど、響きもあまりなく、鍼はすごく浅めに刺すので、触ると鍼が倒れる。
鍼のやり方はいろいろあると思います。
効果があれば、浅めでも深めでも関係ないですが、明らかに韓国のおばさんの痛み.しびれは改善されてない。
韓国のおばさんの腰には、長い手術の傷痕が残っていました。
ちょうど命門から垂直に下まで(真ん中の脊柱に)、切った痕が見える。
これを見て、ニハイシャ先生の言葉を思い出しました。
腰椎ヘルニアなどで手術を受けると、回復はとても時間がかかる。もしくは治せない。
何故かと言うと、腰の真ん中(鍼灸でいう督脈)を傷つけているから。
鍼は左を刺して、右の症状を治すのが一般的。
真ん中をメスで切っているので経絡が切られ、左を刺しても刺激が右まで行かなくなるのです。
もともと、腰椎ヘルニアは治しやすいもの。
西洋医学の手術は、治せないくせに、あとから治療しようとする鍼灸医の邪魔をするのです。時間をかければ、治ると思いますが、どれだけ時間がかかるかは分からない。
韓国のおばさんは日本に来る前に、歩けなくなるのが怖くてブロック注射もしてきたそうです。
私はおばさんに話しました。
「ブロック注射は鎮痛剤で神経をマヒさせるもの。鎮痛剤が切れたら、しびれと痛みはまだ再発します」
体内環境は何も変わってない。
ただ、神経をマヒして、痛みを感じさせないだけ。
これが治療だと言えるでしょうか?
韓国のおばさんに刺したのは、割りと少ないツボ。
横向きでは環跳1箇所のみ。
3補3瀉で、すぐ鍼を抜いた。
うつ伏せでは腎兪と大腸兪、京門。
(刺さなくてもいいけど、滋養強壮効果があるので)
仰向けでは後渓、束骨、陽陵泉穴、足臨泣。
以上の4つこそ、メインの治療ツボです。
環跳は刺して回した時、足先まで電気が走ったと言ってました。
後渓、陽陵泉穴などは響きが強くて声が出たけど、このくらい響かないと効かないと言って我慢してました。
韓国の鍼灸をたくさん受けたけど、こんなに強い響きはなかったそうです。
私が使う針は直径0.25mmがメインで、それほど太い鍼ではない。日本の鍼灸学校で多く使われている3番鍼は、直径0.20mmです。
韓国でもおそらく同じ太さだと思いますが、おそらくただ刺すだけで、回したりしないでしょう。
回して響きを作らないと、気が流れないと言います。
鍼は響きがあってからこそ、治療につながるのです。
もちろん、響きがあれば何でも治せる意味ではない。
正しいツボの組み合わせが更に必要。
しかし、響きがない場合は、効き目がないと言われています。
極少数、神経が鈍くて響きが感じない。でも、効果はある人は別話です。
韓国のおばさんは、全部の鍼を抜いたあと、まだ手足に響きが残っていて変な感じだと言ってました。鍼を抜いたあと、感覚が残るのは仕方ない。「少し動けばすぐ戻る」と教えました。
韓国のおばさんは、手術で真ん中の督脈を切っているので、韓国に帰るまでの2週間で治せないかも知れません。
でも、なるべく針ができる時には、やってみます。
完全には治らなくても、痛みとしびれが少しでも減ったら、やり甲斐があるので。
次は10月9日に全員の施術をするつもり。
~続き~
コメント