こんにちは、李哲です。
蕁麻疹は大した病気ではないですが、嫌なものです。
突然痒くなり、みみずばれみたいに広がる赤い湿疹。
中医学の理論では、血の中に隠れている風邪(ふうじゃ)が原因です。
原因が分かれば、治すのも簡単。
本記事は蕁麻疹を治した鍼治療をもとに、蕁麻疹の原因も詳しい解釈しました。同じ症状で悩んでいる方に、役に立つ情報になると幸いです。
鍼治療後、蕁麻疹が消える時間が早くなった
蕁麻疹の主訴がないところは飛ばしたので、日にちが開く所があります。以下はその施術記録。
2019.3.2
常連、30代の女性。
いろんな主訴がある方です。今日話したのは、肘の内側、たまに蕁麻疹(じんましん)が出るそうです。
当日、蕁麻疹治療のために刺したツボは血海、三陰交、築賓。
2019.3.9
彼女の報告:
なぜか今回は蕁麻疹の主訴がないので、関連の治療はしてないです。
2019.3.16
彼女の報告:
時々、肘の内側と二の腕に蕁麻疹が出るのが気になる。
今日は前々回のツボ以外、曲池と合谷を追加しました。
2019.3.19
彼女の報告:
前回の鍼が効いたみたいで、蕁麻疹が出ても1時間以内で消えるようになった。以前は夜のお風呂から出た後は、みみずばれみたいに二の腕に出たけど、今は出る量も減ったし消えるのも早くなった。
2019.3.23
彼女の報告:
前回の鍼をしてから、みみずばれみたいな蕁麻疹は、ほぼ出てない。出ても少しだけで、またすぐ消える。以前は、毎日のように風呂上がりに出るか、もしくは2日に1回バァーと広がって現れた。
蕁麻疹の範囲・発作頻度はドンドン減ってきた
2019.3.30
彼女の報告:
今週は蕁麻疹が2回出たけど、すぐ消えた。
2019.4.2
彼女の報告:
この数日、蕁麻疹は再発してない。
2019.4.19
彼女の報告:
1回だけ夜寝ている時に蕁麻疹が出て掻いてしまった。翌日見たら猫に掻かれたみたいに、傷あとが残っている。でも、すぐ傷あとは治ってきた。
2019.5.10
彼女の報告:
一塊一塊の大きな蕁麻疹は出ないけど、薄い赤い蕁麻疹は出るときがある。
2019.5.24
彼女の報告:
腕に軽いバージョンの蕁麻疹が出るけど、翌日にはすぐ消えた。
蕁麻疹治療をとき、彼女の面白い報告がありました。
鍼をしてから、半分良くなったのが分かるそうです。
なぜ半分かというと、以前は蕁麻出ると両腕に出たけど、前回鍼してから片方の腕にしか出ませんから(笑)
見る見るに、鍼治療とともに蕁麻疹の出る範囲が減り、縮まる方向に向かっています。そして、今はほとんど出ないというか、すごい軽いバージョンの蕁麻疹で終わります。
13回の鍼治療を終えて、3ヶ月間も蕁麻疹がないので完治だと判断
2019年8月
前回の記録以後、蕁麻疹のツボは刺してないけど、この3ヶ月蕁麻疹の主訴はありません。つまり、蕁麻疹は治ったと判断できます。
3月2日~5月24日まで約3ヶ月。
13回の鍼治療をして、毎晩の風呂上がりに出た蕁麻疹は治りました。
今まで1回で治った記事が多くて、誤解を招く恐れがあると思います。この記事を通して、皆さんに知ってもらいたいのは、多くの病気は回数と時間がかかること。1回で治るのは、あくまでも胃痛・腰痛・生理痛など少数なものです。
過去の例を上げると、自分の足の痒くてジュクジュクする湿疹を治したのも、3ヶ月くらいかかりました。どうぞご参考にしてください。(黒い血が出る画像があるので、閲覧要注意)
蕁麻疹の原因は、血中に隠れた風邪(ふうじゃ)
中医学の理論で言うと、蕁麻疹は外部から入った風邪(ふうじゃ)が、血液の中に隠れているのが原因。
風邪(ふうじゃ)というのは、風(かぜ)だけではありません。外側から体内に入って、遊走性の発作を引き起こすすべての原因を風邪(ふうじゃ)だと言います。たまに起きる蕁麻疹が代表的な病気。
西洋医学では○○ウィルス、○○細菌だというかも知れませんが、中医学では統括して風邪(ふうじゃ)と定義します。
体力、免疫力が弱くなった時は、体は風邪(ふうじゃ)を追い出すことができないので、ある場所に隠れて発作はしません。しかし、お風呂あがりとか運動して体中が熱くなり、血の巡りが早くなった時は、体が気づきます。なんだ!ここの風邪(ふうじゃ)があるのではないか!みんな力合わせて追い出すぞ!
体の免疫力と風邪(ふうじゃ)の戦いが起きたとき、みみずばれみたいな赤い湿疹が広がります。
体力がある時、この1回の反撃で風邪(ふうじゃ)は撃退されるかも知れない。問題は、風邪(ふうじゃ)にやられる人は、もともと弱っている人が多いです。1回で出し切れなくて、残りが必ずあり、体の中に隠れて生活します。
蕁麻疹が繰り返して発作するのは、体質改善と内臓の強化をしてないからです。
以下はもう一つの鍼治療例。
太陽光に当たると、赤く腫れて痒くなる症状を治した例です。
ステロイドより、鍼治療を第1選択にするべき
蕁麻疹は数ヶ月の時間をいただければ、根治ができます。鍼治療は体質改善なので、二度と蕁麻疹にならなくなります。
皮膚科の薬を使ってもかまわないですが、その副作用をよく知ってから使って下さい。西洋薬に関して、生化学者が書いた論文が非常に参考になるので、ここに貼っておきます。読んだことがない方は、どうぞ1回目を通して下さい。
蕁麻疹の薬は抗ヒスタミン薬が一番多いです。
代表的な副作用は、
- 眠気
- 口渇
- 排尿困難
症状というのは、内蔵との不調と関連性があります。
中医学では、上記の3つの副作用をどのように読み取るか、以下をご覧ください。
- 眠気:脾臓と腎臓が関連している
- 口渇:肺、腎臓が関連している
- 排尿困難:膀胱、腎臓が関連している
いずれも腎機能と関連しています。
腎臓がダメになると、もちろん腎炎になりやすくなるし、最終的には腎臓癌にもなる。ほかの腎臓と関連性がある病気は、多すぎて挙げられません。
鍼治療は口渇、排尿困難などの副作用がありません。逆に口渇、排尿困難などの症状を治せます。頻尿、尿がでにくいのを改善した鍼治療例は、以下の記事を参考にして下さい。
蕁麻疹の症例は少ないけど、探したらもう一人いました。主訴を治すついでに、蕁麻疹も治した例、参考になると幸いです。
蕁麻疹であろうと、湿疹であろうと、すべての皮膚病に鍼治療は有効です。病状によっては、数ヶ月もしくは1年以上かかるものがあるけど、徐々に鍼治療の効果が分かります。
ステロイドはなるべく使わないでください。
ステロイドを長年使ったあと鍼治療に来ても、他の人みたいな効果が出ません。化学毒素が作り出した壁が分厚くて、鍼で取り壊すのが大変時間かかる、もしくは鍼でも治せなくなります。
(おわり)
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