こんにちは。李哲です。
2018年、ある女性患者から話を聞きました。
患者「会社の健康診断に行ってきたら、中性脂肪(トリグリセリド)がすごい下がって、ビックリしました。米もパスタもよく食べているのに、下がったのはおそらくバレーと鍼のおかげでしょう」
中性脂肪が下がったのは、おめでたい事です。
バレーのおかげであろうと、鍼のおかげであろうと、功労は誰にあげてもいい。
一つ説明したいのは、中性脂肪が下がったから健康だと判断しない。
中医学は独自の判断基準があります。
もっとも大事にしている自覚症状は、以下の過去記事を参照してください。
自覚症状のチェック以外に、脈診、腹診、舌診などで総合診断をします。
西洋医学の血液検査データなどは、なくても良いもの。
もし中医学の先生が、病院の検査データに頼って治療する場合、ニセモノだと判断して良いです。中医学は西洋医学のデータで、治療効果を判断しません。
中医学独自の生理学、病理学。
ほとんどの内容は「黄帝内経」から来て、「黄帝内経」が書かれたこの2千年はほぼ変わってない。
「医学なのに、2千年の間に”進歩”もないのか?」と質問する方もいるでしょう。
残念ながら「日々進歩」している西洋医学と違って、中医学は”進歩”がありません。
なぜ基盤の理論が変わってないのか?
たとえ話をします。
仏教、キリスト教など、作られた時にすでに完成体です。
仏陀(ブッダ)よりすごい仏教の人物は、それ以後出ていません。
中医学も同じ。
作られた時は、すでに完璧の状態です。
後世の素晴らしい中医学の先生たちができるのは、その基盤に飾りものを何枚か増やすだけ。基盤自体は変わってないのです。
ということは、古代の人々は現代人より頭がいいわけ?中医学を発明したのは宇宙人?
中医学の理論を作ったのは、どんな人なのかは分かりません。
誰が作ったのかを究明するのも難しいです。
私たちは昔からの理論をそのまま応用するだけで、すべての病気治療ができます。これは昔の聖人たちの功労です。
中医学と違って、西洋医学はテクノロジーをバックにしているので、整形などには最適です。例えば事故で手足がなくなったときに、義肢を作って装着。歯が折れた時、入れ歯を作って入れる。
このような場合は、厳密に言うと「けが」であり、「病気」とは言いません。
つまり、
けがの場合は、西洋医学の治療を受けても良い。
内科の病気には、中医学の治療が最適です。
内科の病気なのに、西洋医学の外科治療を受けるのは自殺行為です。
中医学と西洋医学の違いに関して、過去記事があるのでご覧ください。
針治療のついでに、血糖値・血圧・中性脂肪など下がるのは、臨床でよく聞きますが大喜びはしません。
中医学は「健康に対する定義」があるので、いつになったら健康であるかが分かります。
たとえ話ですが、
正常な人は食欲・睡眠欲がある。
これは皆さんも認めるでしょう。
よく寝られるのか?よく食べられるのか?などは、中医学の健康状態をチェックする項目に入っています。
中医学はそんな難しい内容を言ってない。
常識を語っているので、中医学を知らない人でも納得すると思います。
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