こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医学先生:倪海厦(ニハイシャ)先生1の治療例、2010年07月16日跟診之診療日誌を翻訳しました。不妊症、肺がん、乳がん、皮膚が痛痒い原因不明の病気…様々な患者さんのストーリーが書かれています。参考になると幸いです。
手足が氷みたいに冷たいと、不妊症が治らない
今日はカナダから来た親子がいました。娘さんは不妊症。娘さんが言うのは、「子宮内膜症の手術を2回して、1回妊娠したことがあるけど失敗しました。だから、今日治療に来たのです。」
問診で分かるのは、手足が氷みたいに冷たい。生理の量はどんどん減っている。全部体内の冷えを証明しています。これは、もちろん妊娠出来ません。
私は患者さんに教えました。
「どんな治療でも良いけど、治療後に手足がまだ冷たい場合は、効果がないことです!」
彼女はカナダの西洋医学の病院に、たくさんのお金と時間を取られている。体の苦痛も受けたけど、結果は無効。本当に最悪です。
私が彼女に出した処方箋は、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ) をアレンジしたもの。
私はまた彼女に教えました。
「漢方薬で不妊治療するデメリットは、息子しか産めないこと。」
私が使う生薬はみんな陽のもの。だから、男の子しかできない。もし、女の子が欲しかったら、寝室の位置など変えないといけません。
肺がん手前のお母さん
娘さんが診察室を出るとき、同伴してきたお母さんが話しかけてきました。
母「今日自分は予約してないので、次回来た時診察を頼みます」
私「せっかくカナダから来てるのに、今日診ましょう。そうすると、来週来た時、再診察ができるので、あなたには有利です。」
お母さんはすぐ手続きをして診察室に入りました。お母さんは娘さんより状態がひどい。お母さんが言うのは、「上海でCTスキャンして肺の中に影がありました。その時は生検をしてないです。」
彼女はずっと検査結果が気になったそうです。何故かと言うと、彼女の友達が肺がんで死んでいるから。西洋医学の検査で分かるとき、肺がんはだいたい末期です。
彼女の現在の症状は、
- 毎晩4時くらいには必ず目覚める。
- 胸真ん中辺りは寝汗をかく。
- 黄色い痰が出る。
- 手足は暖かい。
私の検査では、彼女は現在まだガンではない。ゴムみたいな粘る痰が、肺に詰まっているだけ。痰を取り除く生薬であれば、問題は解決できる。彼女が将来的に肺がんになるのも予防できます。しかし、早めに治さないと、将来的に肺がんになるリスクが高まる。
中医学はもちろん手伝いができます。
西洋医学に任せると死ぬ道しかありません。
結論からすると、今日診るべきの患者さんはお母さんでした。
乳腺症か乳がんか?中医学は質問するだけで分かる
一人の若いお嬢さん。コロンビアからお母さん同伴で来ました。カルテに書いたのは、「胸のシコリ」
お母さんは隣で泣いていました。
私「生検したことがないですか?」
彼女「ないです。」
私「夜はよく眠れますか?」
彼女「寝れます。」
私「両足は暖かいですか?」
彼女「普段は暖かいけど、冬だけすごい冷えます。生理はよく早めに来て、4日くらいで終わります。」
私「両胸は熱いですか?寒いですか?」
彼女「触った感じは冷たいです。普段も熱いと感じたことがないです。」
私は心のなかで思いました。このお母さんは本当に心配しすぎ。私は確定できますが、この娘さんは乳がんではない。胸のシコリはただの乳腺症。
肺がんステージ4だと診断された患者
一人の男性患者さん、60代。ネパール人、アメリカの病院で、肺がんステージ4だと診断されました。彼はネパールにいた時、検査した結果は肺に影があるだけ。確認の為にCTスキャンしたけど、何も見つからなかったです。そして、彼はアメリカに来ました。
アメリカ病院の検査で、最初は「肺がんではない」と言われました。しかし、生検したあとは「肺がんの可能性がある。もっと精密検査をしないと分からない」と言われました。
ただし、この検査のために、胸を開けないとできない。家族は年配者だから、こんな検査は無理だと判断して、友人の紹介でこちらに来たのです。
問診で分かるのは
- 睡眠は非常に悪くてよく目が覚める
- 咳が多くて、ネバネバの痰がよく出る。
彼は18歳から喫煙し始めて、今は止めているそうです - 普段は体が熱い
- 食は細い
- 大小便は正常
- 喉も渇かない
- 触診で分かるのは、手と額は熱い
- 胸痛はない
- 陽が陰に入れない症状もない
彼の一番良くない症状は、顔色が暗すぎでツヤがないこと。これは肺がん(腫瘍)の色で間違いない。しかし、すべての外部の症状から見ると、彼はまだ肺がんではないです。
私が思うのは、西洋医学の診断が肺がんであったり、肺がんでなかったりするのは、彼がタバコを吸い過ぎてたから判断したでしょう。一般のレントゲンでは、肺がんの確認が出来ません。
私の判断では、彼はまだ肺がんではない。しかし、肺の中の痰を取り除かないと、将来的に肺癌になるリスクが高まります。
皮膚が赤くて痛い、痒い患者、原因不明だと言われた
一人の看護師。
軍隊の病院から退職した人。彼女は10年前から、不思議な皮膚病を抱えていて、どの西洋医学の先生でも、原因が分からないそうです。
彼女はステロイド剤の副作用をよく知っているので、もちろん薬も使ってないです。
今日は撮影した画像を忘れたので、明日診療所に行った時、画像をまたアップして続けてこの記事を書きます。
以下は彼女の皮膚の写真。
現在、誰も病気の原因が分かっていません。
写真を見ただけで、読者の皆さんも分かるでしょう。患者さんはとてもつらいはず。真っ赤になった皮膚は、痒くて痛い。10年以上、良くなったことがありません。
この皮膚病は、もしかしたら務めた病院の化学薬剤のせいかも知れない。もしくは、軍隊の専属医としていろんな国を回った時、ある国でウィルスに感染されたかも知れない。
処方箋はすでに出しています。
来週来た時、また診るつもりです。
李哲の補足説明:
この患者さんの追跡記録があります。以下の記事をご覧ください。
(おわり)
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
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