胆石による右脇腹の痛み、胃の張り、逆流症状、そして「夜になるとお腹が空いて眠れない」という悩み。
55歳男性は、わずか10日間の漢方治療でこれらの症状が大幅に改善しました。
本記事では、スタンフォード大学博士・李宗恩中医師の治療例を翻訳して紹介するとともに、中医学的な視点から処方内容と改善の理由を解説します。
📍 この記事で分かること
✅ 胆石による痛みと胃腸症状の漢方治療例
✅ 夜中の空腹感や胃の張りが起きる原因
✅ 処方のベースとなった漢方方剤
✅ 胆石と逆流性食道炎に対する中医学的治療の考え方
✅ お腹の張りに対する鍼灸治療の実例
※スタンフォード大学の博士、李宗恩中医師1の漢方薬治療例、膽結石 – 當張仲景遇上史丹佛(2009.9.25発表)を李哲が完全翻訳しました。
胆石の痛み・胃の張り・空腹感を訴えた55歳男性の症例
患者さんの主訴
男性、55歳、中国人。
すべて電話で主訴を聞いて診察しました。
初診は09/10/2009。
主訴:
右肋骨下の胆嚢のあたりがチクチク痛む。押すとさらに痛い。胃の中に空気がたまって、病院の制酸剤を飲んでいる。夜食事してもお腹が空いて、なかなか眠れない。

中医学の問診内容
温度:足とおでこは温かい、手は冷え性。寒がりで風を嫌がる、暑い天気は大丈夫。
喉の渇き:喉は渇く、冷たいものを飲みたがる。
汗:汗はかく、寝汗はない。
睡眠:早めに寝ても夜11時半には起きてしまう、夜中の1~3時の間はよく眠れる。
🔎合わせて読みたい:精神崩壊寸前の不眠症が漢方薬で即改善した症例
食欲:食欲旺盛、1日5~6回食べるけど、毎回の食べる量は少ない。寝る前にはお腹が空いてくる。
便通:柔らかめ、毎日1~2回。
尿:薄い黄色。
触診:胆嚢結石のツボを押すと痛い。
処方箋の内容
処方箋:
吳茱萸 桂枝 芍藥 炙甘草 生姜 ナツメ 茯苓 白朮 蒼朮 辛夷 石菖蒲 炮附子(加工したトリカブト) 柴胡 枳実 五倍子 海金沙 旋覆花 代赭石

10日後の再診で胆石の痛みと胃腸症状が漢方で改善
09/20/2009、再診察。
患者さんの主訴:
右肋骨下の胆石の痛みは治り、夜寝る前にお腹が空くのは治った。胃液が逆流してお腹がはる症状は消えて、患者さんが自分で胆嚢結石のツボを押しても痛くならない。
🔎合わせて読みたい:お腹と脇腹の張りが小柴胡湯で改善した症例
李哲の中医学的考察
処方箋の分析
先に処方箋の分析をします。
おおもとは、四逆散+桂枝湯+旋覆花代赭石湯+呉茱萸湯。
- 四逆散+海金沙+五倍子は、胆嚢結石を溶かす。
- 逆流性食道炎は旋覆花代赭石湯+呉茱萸湯で治す。
- 汗が出て風を嫌がる症状は、桂枝湯で治す。
10日で様々な症状を治すのは、さすがにニハイシャ先生の有能な弟子ですね…

超音波検査では小さな胆石が見つからないことがある
西洋医学は、超音波で胆嚢結石があるかないかを検査します。先進そうな医療機器には限界があるので、皆さんは知るべきです。大きな胆石は見つけるけど、小さな胆石は見つけられない。だから、機械を完全に信じてはいけません!
関連記事は以下をご覧ください。
胆嚢炎に対する鍼治療の症例
「鍼治療で10日ですべて治せるのか?」と聞かれたら、答えは難しいです。やってみないと分からない。もっと時間がかかるかも知れません。
以前、胆のう炎の患者さんを治療しましたが、やはり4回はかかりました。2日に1回の鍼治療だと考えると、ちょうど8日ですね。この患者さんはすごい遠いところから新幹線で来たので、前後1~2ヶ月かかりましたが。詳細は以下をご覧下さい。
胸やけ・胃の膨満感は鍼治療でも改善が期待できる
逆流性食道炎の胸焼け、吐き気がする、胃の膨満感などはもっと治しやすいです。足つぼ整体でも治せるし、鍼治療ならさらに効果抜群です。以下は2つの症例をあげますので、参考にして下さい。
▼数年前、私がまだ日本の鍼灸専門学校に通った時の起きたこと。4本の鍼を刺して、20分くらいで治しました。
▼胃袋の上の弁膜に穴が空いて、永遠に治らないと言われた逆流性食道炎の男性。足つぼ整体を続けることで、すべての症状が良くなりました。
🔗「永遠に治らない」と言われた逆流性食道炎を改善した足つぼ整体の症例
お腹が張る原因とは
お腹が張る原因はさまざまですが、多くは胃腸にガスがたまることです。 逆流性食道炎や胃腸機能の低下でも、膨満感や張り感が現れることがあります。
胃腸の働きを良くするために、ヨーグルトを飲む方がいますが、ヨーグルトを飲むとさらにガスがたまりやすいです。テレビの宣伝は簡単に信用してはいけません。
ヨーグルトを含む乳酸菌が良くない科学的根拠は、以下の翻訳文で詳しく説明しました。どうぞ目を通して下さい。
お腹が張る症状に対する鍼治療のツボ
鍼治療の場合、内廷を1つ追加するだけで改善・完治ができます。ついでに鍼1本追加するだけなので、大したことないですが。
以下は一人の女性の鍼治療例。お腹が張る症状以外に、睡眠の質も変えた内容です。
ウエスト120cmまで膨らんだ症例
ニハイシャ先生2の記事には、すごい内容がありました。
ウエスト120の女性!
120だと4Lサイズの頂点です。。。
なぜここまでお腹が張っているのか?
子宮に水が溜まっているのが原因だったのです。詳しい説明は以下の記事をご覧ください。
中医学は症状をまとめて診るトータルケア
李宗恩博士の治療例を見ると、様々な症状を配慮して一気に全部解決しました。中医学のトータルケアの模範例だと言っても良いでしょう。
トータルケアに関して、ニハイシャ先生は以下の記事で説明しました。読んだことがない方はどうぞご覧ください。
たらい回しされない患者さんには、福です。時間もお金も節約できる。最も大事なのは、本当に治してくれることです。
まとめ
今回の症例では、胆石による右脇腹の痛みだけでなく、
胃の張りや逆流症状、夜間の空腹感まで10日間の漢方治療で改善しました。
中医学では一つの病気だけを見るのではなく、
全身の症状をまとめて考えて治療します。
胆石、胃の張り、胸やけ、お腹の不調に悩んでいる方は、
体全体のバランスを整える中医学的な考え方も参考にしてみてください。
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李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
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倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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