急性の心臓発作、胸が裂けるような痛みが1日の漢方薬で治った例。年寄りは果物を控えるべき。

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こんにちは、李哲です。

アメリカの中医師、鄭智城先生1の治療例、中医很慢?老妈急发心脏病一日治好_郑智城_新浪博客(発表日付:2011-06-29 )を翻訳しました。

漢方薬は慢性的な病気しか治せないイメージですが、実際には救急治療に優れています。たとえば急性の心臓が痛いとき。以下の症例を見て、皆さんの認識が変わると幸いです。

中医学の治療効果が遅いと言うのは大間違い

一般の方は「中医学の効果は遅くて、西洋医学の方が早い」と思いますが、完全に誤解です。中医学の治療効果は、早くて安い!

今一つの例があるので、説明します。

突然胸が裂けるように痛くなった母

最近、私のお母さんはガーデニングの仕事で疲れていました。昨日の朝、果物のジュースを飲んでから、左胸にケガしたみたいな、胸が裂けるような痛みが出ました。正面はみぞおちあたりから心臓まで刺さる、背中も同じ高さの位置から心臓に刺さる、両方から攻撃される感じ。

急性の心臓発作、胸が裂けるような痛みが1日の漢方薬で治った例。年寄りは果物を控えるべき。

私は聞いてすぐ分かりました。これは中医学で言うひどい心臓発作、「心痹」とも言います。その時、私は信じられませんでした。自分の親がこんなひどい心臓病になるなんて。

私は急いで母の内関穴を強く押して、その後はマッサージしたけど、効果はほとんどない。あとで思ったのは、漢方薬でしっかり治療しないといけないかも。

年寄りは果物を控えるべき

年寄りはみんな寒い食べ物が適してない。新鮮な果物のジュースは、もともと寒い性質のもの。その上にさらに梨を入れて、ジュースはさらに寒くなっている。

寒いと物は縮まる。
これで心臓発作が起きたのです。

李哲の説明:
果物はそのまま食べてもジュースにして飲んでも、寒い性質は代わりがないです。年寄りには適してない。飲んだあとは、上記の母みたいに心臓が痛いかもしれないし、胃腸が冷えてめまいと吐き気が生じる可能性もあります。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

めまい・気持ち悪い原因は、果物の食べ過ぎだった。全身のむくみは2日の麻黄附子細辛湯で治り、首が辛いのは1日の桂枝加葛根湯で治った。

最適な漢方薬がないので、ほかの生薬で代用

本を調べたら、これは一番ひどい心臓病で、烏頭湯(うずとう)が必要です。烏頭湯(うずとう)の成分は、とても強烈なやつばかり。烏頭(うず)、生のトリカブト(生附子)、乾姜、コショウ、赤石脂。

烏頭(うず)と生のトリカブトには毒があります。しかも、生のトリカブトは市場で買えない。

李哲の補足説明:
附子(トリカブト)、烏頭の区別は他の記事で説明しています。以下の記事、どうぞご参考に。

附子、天雄、烏頭の違いと効能説明。トリカブトは解毒剤があるけど、猛毒の抗がん剤は?! 

乾姜は家にちょうどない。生姜しかありません。この時、本当に後悔しました。家にも生薬の倉庫を持つべきだと。幸いにもコショウがまだある。

思い出したのは清朝の名医:張锡纯先生の生薬がなくてコショウで代用した例。そして、私はすぐコショウを出して、生姜と少しの人参を入れて強火で数分で煮詰めました。その後、母に頓服させました。

頓服はすべての生薬を1回で飲みきる事です。目的は速効性を出すため。

もともと煎じ薬は液体であるため、粉薬.丸薬より効果が早いです。今はもっと大量の煎じ薬を一気飲みすると、さらに効果が高いです。

李哲の説明:
数千年の間、中医学が煎じ薬にしたり粉薬にしたりしたのは、目的があります。便利のために何でもかんでも粉薬にできるわけではない。詳細は以下をご覧ください。

漢方を煎じ薬、散剤、丸薬に使い分ける理由 | 本場の中国鍼 李哲鍼灸院のブログ

心臓発作は救急措置をとらないと、患者が死にます。 通常1日3回の服用は、命に関わらない時の飲み方。一気飲みは緊急救命時のやり方で、強心剤に似てます。

コショウを輸入禁止するアメリカ

コショウは中華料理、特に四川料理の大事な調味料で、漢方薬の大事な生薬でもある。烏梅丸うばいがん大建中湯だいけんちゅうとうにはコショウを使っています。

なぜか分かりませんが、アメリカ政府はコショウの輸入を禁止している。仕方がないので、中華スーパーで高いコショウを買うしかない。

アメリカはコショウの輸入禁止をしているけど、アメリカの西洋医学は心臓病治療で良い方法もありません。

患者さんの証言:病院の検査を信じたら心臓発作で死ぬ

私の一人の患者は、リハビリ先生です。白人女性。彼女は私に住んでいるマンションの出来事を教えてくれました。マンションにいる一人の隣人。ある日、隣人は心臓がつらくて病院に行って検査したけど、正常だと言われ帰されました。

隣人は帰宅したあと、彼女は何日か隣人に会ってない。数日後、マンションにはすごい悪臭が漂って警察を呼んだら、その隣人は死後5日でした。

西洋医学の心電図などは信じてはいけません。

李哲の補足説明:
以下はもう一つ残念な治療例、病院の検査で正常だと言われたのに、その後心臓発作で死にました。。。西洋医学の診断を信じてはいけません。体が辛いとき、必ず内臓には問題が出ています。中医学先生に診てもらえばいろいろ治せる。しかし、西洋医学だったら正常だと言われその後は急死。 

心筋梗塞で突然死!病院の検査で正常だと言われたばかりなのに…

漢方薬を頓服してから、心臓が痛いのは治った

母の事に戻ります。
母は漢方薬を一気飲みしてから、心臓が痛いのは消えました。ただし、力を入れるとまだ痛い。

私は急いで診療所に戻って、本物の烏頭湯(加工したトリカブトで生のトリカブトを代用)を準備して、仕事が終わって帰ってから母に飲ませました。

飲む前に、母はが言うのは、「孫の抱っこをしている時はまだ胸が痛い.力が抜ける感じだ。」

飲んで1時間後、母は無意識に孫の抱っこをしたけど(母は力が入れると痛くなる事を忘れていた)、ちっとも痛くないそうです。

私「抱っこしないでと言ったでしょう?痛くないですか?」
母「あい、また忘れてた。でも、本当に痛くないよ。」

母のひどい心臓病は、これで一段落つきました。その後は、飲食で調整するだけ。

李哲の補足説明:
ほかの漢方医の症例があるので、参考にしてください。強烈な心臓の痛みを1週間で治した症例です。

心筋梗塞の前兆:胸の強烈な痛み、手足が氷みたいに冷たいのを、漢方薬1週間で治した例

病院の治療だと時間と労力の無駄使い

もし通常の標準治療だったら、母を病院に運んで治療した場合は1日かかります。一人が通訳と介護をして随従。その後、いろんな検査をする。血液検査、尿検査、レントゲンを撮ってあれを撮って、大げさにいろいろ。

その後、「検査結果で異常がありません」と言われるかも知れない。家に帰らせるか、もしくは入院観察。さらに疲れがピークになります。これでもらったのは、一枚の大金の請求書。

あとは何も無い!

李哲の説明:
一つ訂正したいのがあります。

烏頭湯(うずとう)の成分は、とても強烈なやつばかり。烏頭(うず)、生のトリカブト(生附子)、乾姜、コショウ、赤石脂。

これは烏頭湯(うずとう)ではなくて、烏頭赤石脂丸の構成です。そして、生のトリカブトではなくて、加工したトリカブト(炮附子)です。おそらく、鄭先生の書き間違いでしょう。

本症例で分かるのは、漢方薬の治療効果は非常に早いこと。「漢方薬は慢性的病気しか治せない。」「漢方薬は3ヶ月飲まないと効果が分からない。」このようなイメージを持っている方はビックリ仰天でしょう。

実際に心臓が痛いとき、心筋梗塞であろうと狭心症であろうと、漢方薬もしくは鍼は即効性に優れています。特に漢方薬より鍼の即効性が著しい。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

心臓が痛い、胸が重くて違和感を感じるのは、鍼2回で治った

(おわり)

  1. 鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。

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