【2020-03-29追加情報】
新型肺炎の具体的な症例で、患者さんの症状と治療法が報道されました。日本では報道されない内容、参考になると幸いです。
こんにちは。李哲です。
新型肺炎で日本初の死亡者(80代の女性)が出たとテレビで見ました。アナウンスが言うのは、抗生物質治療を1週間受けてから悪化。
肺炎自体が悪化したのか?
抗生物質で患者の免疫力・治癒力が落ちて、病状が悪化したのか?
これは皆さんの判断にお任せします。
日本では新型肺炎に特効薬がない!と騒いてますが、中国・河南省ではすでに何人も漢方薬で治り退院した患者さんがいます。漢方薬で治療し、西洋医学のDNA検査で肺炎ウィルス陰性だと確認されたから、西洋医学も認めざるをえない。
特効薬がないと騒ぐ日本テレビよ。
なぜこんなニュースは報道しないですか?
中国の新型肺炎の死亡人数が300人越えたと言うけど、アメリカは毎年インフルエンザでの死亡者が約2万人(1700人/月)!なぜ、こんなニュースは伝えないでしょう?
今日皆さんに伝えるのは、アメリカの中医師:李宗恩博士の新型肺炎治療例。前回の記事:中国新型肺炎の症状:発熱・咳・倦怠感・呼吸困難などは漢方薬・鍼灸で治せる(具体的症例で説明)では理論的な話をしたけど、今回は正真正銘の治療例です。
皆さんの新型肺炎に対する恐怖感が減ることを祈ります。
李宗恩博士の記事のリンク先は、
(2020.2.13発表)
- 3人目の新型肺炎患者さん、漢方薬で完治して退院
- 抗生物質で発熱、咳が徐々に悪化した患者
- 漢方薬治療で新型肺炎は一進一退
- 患者さんの体質から判断し、新型肺炎の新しい処方せんを組み立てる
- 処方せんに関する説明
- 4人目の新型肺炎患者さんは、漢方薬飲まないから治ってない
3人目の新型肺炎患者さん、漢方薬で完治して退院
昨日、河南省通許県人民医院に入院していた3人目の新型肺炎患者さん、DNA検査を2回受けて陰性であることと、専門家のチェックにより完治だと診断され、今は無事退院しています。
私たちは新型肺炎だと確定された患者さんを4人受け入れて、漢方薬で治療し西洋医学の検査をしました。4人の中、3人は治癒して退院。漢方薬は短期間で著しい効果を出し、しかもとても安いです。
3人目の新型肺炎患者さんは、私が特に関心した人です。治療中に浮き沈みがあり、私がテレビ電話で直接患者さんを診るしかなかったです。
以下は患者さんの治療過程を分析します。
抗生物質で発熱、咳が徐々に悪化した患者
患者さんは中国人、30代の男性。
1月19日の夜11時、1時間の新幹線に乗って武漢から家に帰ってきて、ご飯を食べたあと寝たそうです。夜中、彼は胸が苦しくて咳がする・痰が出ました。翌朝には新型肺炎だと心配して、すぐ病院に行って検査したけど、喉の炎症だと診断され抗生物質を処方されただけでした。
彼が言うのは、抗生物質を飲んだあと少し緩和したので、もう大丈夫だろう。
1月24日、彼は37.7度の熱が出始め、再び西洋医学の病院に行きました。今度も抗生物質。飲んだあと、患者さんは治ったと思いました。
炎症には抗生物質よりも漢方薬のほうが効果的。以下の記事、参考になると幸いです。
漢方薬治療で新型肺炎は一進一退
1月29日、彼は再び38.5~39.5度の高熱があって、胸が苦しくて呼吸困難・話もできなくて、河南省通許県人民医院の感染科に緊急入院。
胸部CT検査には異常があり、肺炎が著しいのですぐ隔離されました。上の政府機関に報告し、DNA検査をした結果、新型肺炎だと確定されました。
湯主任と娄副院長、そして医院のスタッフたちは過去の治療経験を生かして、彼の治療に取り組んだけど、熱が下がった数時間後にまた上がる。数日経ってから胸部CT検査では悪化が見られました。
湯主任と娄副院長は急いて私に連絡がきたのです。
患者さんの体質から判断し、新型肺炎の新しい処方せんを組み立てる
テレビ電話での診察をしてから、私は数ヶ所の問題で治療がうまく行かないと判断しました。
患者さんは太っています。中・下焦に湿気が溜まっているので、新型肺炎になってから更に心肺機能が弱まったのです。そして、中・下焦の湿気が邪魔で、肺から吸った気が深く吸えません。
もともと治療に使用した大青竜湯、射干麻黄湯以外に、ほかの問題も解決しないと病状が回復しないのです。だから、私は処方を以下のようにしました。
- 射干9g
- 麻黄12g
- 紫苑9g
- 款冬花(かんとうか)9g
- 生半夏9g
- 生姜4切り
- 細辛9g
- 葶藶子(ていれきし)6g
- 炮附子(加工したトリカブト)9g
- 石膏30g
- 知母15g
- 炙甘草9g
- 炙黄耆18g
- 党参12g
- 麦門冬18g
- ナツメ15g
茶碗9杯の水で3杯になるまで煮詰め、1日2~3杯を服用。
【▲射干の画像】
この組み合わせと使用量は、前の処方より軽いです。
病状が複雑だから、甘遂などの強力な生薬を使う必要がありません。
熱が下がらないから、大量の石膏を使うのではなくて、細心なところも見ないといけないのです。
甘遂はどれだけ強いのか、以下の記事を見れば分かります。激しい嘔吐と下痢のあとに、患者さんは逆に楽になるのです。
処方せんに関する説明
この処方は、射干麻黄湯+石膏以外に説明すべきの所があります。
1.患者さんの中・下焦の湿気を解決しないといけません。炮附子(加工したトリカブト)+麻黄+細辛は典型的な「麻黄附子細辛湯」の原形です。
麻黄附子細辛湯の治療例は、ほかにもあります。
以下の記事、どうぞご参考に。
2.肺を強化するために、黄耆と党参を入れました。
しかし、患者さんは心臓も弱くなっています。だから、黄耆を炙って炙黄耆にしたのです。炙ったあとの黄耆は、苦い味があり、肺にも心臓にも良いです。だから、生附子などで心臓を強化しなくても済みました。
3.麦門冬を入れて肺の陰液を補う。
麦門冬と石膏の使い道は違います。
4.「澤漆湯」にある大戟を使わないで、葶藶子(ていれきし)を入れたのは原因があります。
大戟は肺の周囲にある液体を除去するけど、葶藶子(ていれきし)は肺の下にある濃い痰を除去します。患者さんの咳の音で判断すると、葶藶子(ていれきし)の方がもっと合うと思いました。
この漢方薬にしてから、患者さんの熱はすぐ治り、繰り返して高熱が出る事もなくなりました。
もともと今週末にDNA検査をする予定だったけど、患者さんの回復がとても早かったので1週間早めて検査しました。昨日、完治した患者さんは退院。
繰り返す発熱、咳に関する治療例ほかにもあります。以下の記事、どうぞご参考に。
4人目の新型肺炎患者さんは、漢方薬飲まないから治ってない
4人目の患者さんは、ちょっと話す必要があります。
もともと、3人目の患者さんと同じように、すぐ治って退院するはずなのに、隔離されてから精神状態がおかしくなり、泣き叫ぶ・ご飯を食べない・漢方薬も飲まないのです。
これは患者さんのせいでもないです。
強制的に隔離され、いつ退院できるか分からない。このまま病院で死ぬかも知れない。毎日目にする医療従事者は、みんな宇宙人みたいに防毒マスクで男か女も分別できません。
こんな状態で、患者さんが医者を信頼するわけがないです。気持ちがトンぞこに落ちるのは理解できます。
3人目の新型肺炎患者さんが退院するのを見て、やっと気持ちが落ち着き、漢方薬を飲もうとしてきたそうです。現在の状態を見ると、あと1週間でDNA検査をしても大丈夫でしょう。
3人目と4人目の患者さんで、面白い比較になるかも知れません。
4人目の治療とすでに治った3人目を比較して、「漢方薬がなかったら、新型肺炎が早く治るのは不可能」であることが検証できます。
▼河南省開封市の政府機関が発表した報道。通許人民医院の治療成績も載せています。
▼ニュース報道のスクショです。
最後の関連記事のところは伝染病に関する治療例、もしくは小論文です。漢方薬・鍼灸は様々な伝染病に効果的であるので、なにか困っている方は信頼できる鍼灸医・漢方医に診てもらってください。
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