
こんにちは、李哲です。
アメリカの中医師、鄭智城先生1の治療例(医生要在我眼睛上面钻个洞排水)を翻訳しました。「緑内障」と診断された方にとって、参考になれば幸いです。「緑内障 原因」や「緑内障 治療法」を中医学の視点からお伝えします。
緊急来院:ベトナム女性の訴え
今日の午後、ベトナム出身の女性が慌ててクリニックに入ってきました。
私「え?今日は週末じゃないですよ?」
彼女はいつも週末に来るので、ちょっと驚きました。
彼女は笑いながら言いました。
「今日は緊急事態で来たんです!」
彼女は建築士で、アメリカ育ち。名前を見なければベトナム人だと気づかないほどです。
「目がぼやける」原因は緑内障?
私「どんな急用ですか?」
彼女「大変なトラブルです。この前、2回ほど一瞬目がぼやけて、焦点が合わなかったんです。眼科で診てもらったら『緑内障』と言われました。眼房水がうまく排出できず、眼圧が高いから、すぐに手術が必要だと。角膜に穴を開けて水を出すと眼圧が下がるそうです。手術しないと失明するって言われました。今日の午後3時半に手術の予約だったんですけど…」
私は時計を見て言いました。
「じゃあ、15分後に手術ですね?」
彼女は笑いながら答えました。
「さっきキャンセルしました。目の手術はハイリスクだと思って、鄭先生の意見を聞きたくて。」
眼科の説明と中医学の視点
彼女は眼科医が描いた詳細な図面を2枚持ってきました。解剖学的に丁寧で、病状の説明もわかりやすい。こんな資料を見たら、普通は西洋医学を信じてしまいますよね。
でも、私は一瞬、治療法が浮かびませんでした。一番良いのは、西洋医学をいったん忘れて、中医学の弁証論治で考えること。彼女の主訴は「目がぼやける」ことでした。
中医学では、「目は血が通って初めて物が見える」とされます。彼女の「緑内障 原因」を解決するには、血の巡りを整える必要があると考えました。
関連症例:コロナワクチンの副反応:目がモヤモヤして見えなくなったのを1週間の漢方薬で治した例
問診でわかった「血虚証」
さらに質問を重ねると、彼女の状態が少しずつ見えてきました:
- 母乳育児中
- 先月の生理量が非常に少ない
- 睡眠の質が悪い
- 有名企業(シャネル)に転職し、仕事のプレッシャーが強い
- 皮膚がとても乾燥している
- 体重が何キロも落ちた
- とても寒がり
これらの症状はすべて、「血が足りない(血虚証)」を示しています。彼女の「目がぼやける」症状や緑内障の根本的な原因は、この血虚証にあると推測しました。
ただ、眼房水の排出問題の理由はすぐにはわかりませんでした。
関連症例:便秘ぎみ.肌の調子が良くなった同時に、目が良く見えるようになって、体力が増えて家事をテキパキこなせた鍼治療例
父の視点:眼房水と血の関係
その日、父も隣で診察していました。私と彼女が英語で話していたので、父は最初は入ってきませんでしたが、彼女の図面を見せながら説明すると、父が核心をつきました。
父は図面に絵を描きながら説明しました。
「眼房水は角膜の縁から角膜や水晶体に入る。目に行く血が足りないと、角膜の弾力が落ちて、拡張はできても収縮ができない。その結果、眼房水の排出に問題が起き、眼圧が上がるんだ。」
なるほど!
これで「緑内障 原因」が完璧に解釈できました。緑内障の根本は、やはり血が足りないことです。
関連症例:目の疲れが解消され、よく見えるようになり、体も軽くなりました【鍼治療例】
治療法:漢方薬の帰脾湯
私は彼女に「帰脾湯(きひとう)」を1週間分処方しました。血を補い、気を巡らせる漢方薬で、目の健康をサポートします。来週、再度診察する予定です。
帰脾湯の応用例:横紋筋融解症の原因は、肝臓と脾臓の不調。3ヶ月でひどい倦怠感、むくみが治った女性の例で説明します。
緑内障は「血」を整えれば治る可能性が
話があちこちしましたが、結局、昔の聖人が言った「目得血而視」の一言に尽きます。西洋医学は精密に見えますが、「緑内障 原因」の根本を見極めるには物足りません。
中医学では、血虚証を改善することで「緑内障 治療法」として効果を期待できます。もし「目がぼやける」や緑内障の症状でお悩みなら、ぜひ中医学を試してみてください。
関連症例:緑内障で失明したのを鍼で治した例2つ
李哲の感想
目の病気に対する漢方薬の効果は確かです。たとえば、西洋薬の副作用で失明した女性が漢方で視力を回復した例もあります。鍼灸も効果的です。緑内障の症例ではありませんが、目の不調を治療した例は多数あります:
私が伝えたいのは、「目がぼやける」、視力低下、複視など、さまざまな目の症状に鍼灸が有効だということ。水銀入りの点眼薬や後遺症リスクのある手術をする前に、鍼灸を試してみて損はあるでしょうか?2ヶ月試して効果がなければ、その後に手術を考えても遅くありません。
(おわり)
鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。
↩︎
コメント