こんにちは、李哲です。
スタンダード大学の博士、李宗恩中医師1の症例を翻訳しました。西洋医学で不治の病だと言われた無精子症、6ヶ月の漢方薬で生きた精子が見つかり、患者さんが大喜びした例です。
西洋医学が治せないと言っても落ち込まないでください。中医学治療で良くなるかも知れません!
(2022-7-16 発表)
不治の病だと言われた無精子症の患者
患者はまだ若いのに、西洋医学から無精子症だと診断されました。長期的な検査で分かったのは、すべての精子が死んでいる。睾丸も問題ない、どこに問題があるのか全く原因不明。
理論上、精子の質が悪い・運動量が足りないのはありえるけど、すべて死んだ精子は西洋医学も初めて見るので、「原因不明だ、遺伝性疾患の可能性がある」と言いました。つまり、治せない意味。
精子が作られる場所は「精宮」
中医学理論で男性の精子は「精宮」という場所で作られます。具体的な位置は小腸と膀胱の間にあります。小腸の熱が加わり、血液が精になり、その後は睾丸に貯蔵されます。
中医学のこの理論は、西洋医学が認めません。なぜなら、解剖学的に小腸と膀胱に間で、「精宮」という組織が見当たらないからです。血液が精子に煉華されるなんて、さらに荒唐無稽。しかし、中医学理論はその根拠があります。臨床でも非常に役に立つ。
病状に対する中医学の分析
患者は肥満症で、中焦・下焦の寒湿がひどいです。
普段は朝たちもなく、性機能も弱くてセックス時間が非常に短い。
以上の症状から我々は次の推測ができます。
患者の精宮は冷たい水に漬けたまま。小腸はもともと熱が足りないので、血液を精子に煉華するパワーなんて更に足りません。
もう一つ、患者の頭はハッキリしていない。
奥さんが言うのは「いつもこんな感じですよ。思考回路がたまにフラッシュします」
脳の活動、性機能低下から推測すると、患者の腎臓は冷たい水に漬けているような環境で、上部の脳髄を支援する事ができないし、下部の性機能を助ける事もできません。
治療はどうすれば良いのか?
理論でいうと簡単ですが、実際に治療し始めたらそうそう簡単ではない。かなりチャレンジ的な症例です。そして、万が一遺伝性疾患だったら、中医学がどんなに素晴らしくても先天的欠陥を治す事ができない。
3ヶ月後、朝たちと精液が少し増えたけど、生きた精子はまだ見つからない
治療の初期は、中焦・下焦の寒湿を取り除くことでした。しかし、患者の病巣は氷山みたいに酷くて、反応が薄かったです。2~3ヶ月経ったけど朝たちが少し増えて、性機能がほんの少し良くなっただけ。
「治療方向を誤ったのではないか?」と私は反省したことがあります。いろいろ考えた末、もとの治療方向を維持する事にして、猛烈な生硫黄などを追加。
また2~3ヶ月経ちました。
寒湿がやっと減り始め、朝たちが増えて射精したときの精液も増えました。でも、まだ生きた精子が見つかりません。
6ヶ月後、生きた精子が見つかり、奥さんを十分妊娠させるレベルになった
ここで治療の第二期に入り、治療方向を変えて肝血、腎陽、腎陰を補う方法で3か月続く事にしました。「これでも生きた精子が見つからなかったら、もう手を挙げるしかない」と私は思いました。

患者は先週再診察に来て、非常に嬉しいニュースを持ってきました。最近の病院の検査で、生きた精子が見つかったのです。質が優良なAクラスは3%、まあまあのBクラスは4%、残りの93%は死んだ精子もしくは品質不良の精子だけど、十分奥さんを妊娠させる可能性があるレベル。
患者夫婦は非常に喜んでました。
我々も治療方向を変えて、不妊治療をメインにし、近いうちに体外受精なしで自然妊娠できることを願いました。
治療に半年もかかった原因
この無精子症の治療期間は半年もかかり、非常に手が焼ける治療でした。しかも遠距離診察で、得られる情報は7~8割も減っています。また、診療所が非常に混んでいて、2~3ヶ月に1回ネット診察をするしかなくて、服薬後の回復状況・進度などが把握できなかったです。
さらに、患者が地元で買える生薬も当院で使っている生薬より質が悪いので、強烈な生薬を処方する時、私は躊躇したこともありました。万が一、品質不良の生薬だったら、治療ところか逆に患者の体を傷つけるから。
神さまが助けてくれて何よりです。
患者夫婦は子供を授かる希望が出て来ました。
ちなみに、中医学の堕胎に関して声明します。
道徳的、法律上、私は立場を示していないですが、堕胎したい人は私を探さないで。西洋医学の産婦人科医、ほかの中医学先生を探して下さい。
(おわり)
李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
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