こんにちは、李哲です。
中国河北省石家荘市の中医師、張静先生1の症例、化疗后下利便血速效案例一则(2022-07-15 発表)を翻訳しました。抗がん剤で起きた血便、白血球の低下、体力低下などを漢方薬で治した例、参考になると幸いです。漢方薬は抗がん剤の副作用を和らぐ作用があるだけではなくて、がん治療もできる事を知って下さい。
腹痛、血便、ひどい倦怠感、味覚がなくて食事が苦痛になった患者
2022/7/12
一人の友人から電話がありました。
「お昼休みの前に行くから、少し待ってくれないか?」
友人は私たちの昼休みが14時からであることを知っていました。いつもは事前予約して来てました。今回は突然の電話だったので、きっと緊急事があったでしょう。
1時間後、夕方は友人は姉妹に肩で支えられながら診療所に入りました。お腹が痛い、全身が痛くて触ることもできない。1日大便が10回以上。友人は話したあと、息切れで話もできなかったです。
姉「私たちは30分も話してないのに、トイレ3回も行きました!」
妹「誰でもこんなに下痢したら倒れるでしょう。もう少しトイレが減れば良いですが」
私「どうしたんですか?何時からこうなりましたか?」
友人は抗がん剤5クール目を受けています。三日前から一晩で10回以上のトイレ、昼間はさらに数えられない。出したのは全部血と水。今は全身のひどい倦怠感と、味覚がなくてご飯を食べるのが苦痛。
抗がん剤治療中の副作用は、漢方薬で持ちこたえた
癌治療に関して、友人は私の意見を尋ねた事があります。私の意見はもちろん中医学治療。友人はしばらく悩んでから西洋医学を選んだのです。
一回目の手術したあと、病棟が寒すぎて彼女はひどい咳になり、どんな薬でもダメでした。当時、友人とビデオチャットしたあと、私は煎じ薬を持って行きました。飲んですぐ治ったのです。
友人は3クール目まで、なんとか抗がん剤に耐えられました。その後、白血球が非常に低かったので、また私の漢方薬で持ちこたえました。4回目も耐えられて、今の5クール目だけど、耐えきれず治療に来ました。
血便、腹痛、血尿は仕方がない過程だと話す患者たち
同じ部屋に住んだ患者さんは友人に話しました。
「これは仕方ない過程なんだよ。最初は血便と腹痛、その後は血尿と排尿痛、血尿の時は更に辛いんだよ」
友人はほかの患者さんにも聞いたけど、みんな同じ経験をして、これは治療過程での正常な反応だから仕方ないと言っていました。
しかし、今回の血便が彼女の命を奪いそうになりました。もうすぐ息が絶えそうなのに、彼女が心配しない訳がないです。
漢方薬を飲んで、一晩で血便が止まった
彼女は病院にお願いして、胸に付いてる抗がん剤点滴用の管を外して貰いました。長い間の付けっばなしで、管が刺さってる筋肉組織はすでに黒くなって、取らざるを得ない状況でした。その後、なんとか頑張って帰宅したけど、下痢・血便は変わらない。姉と妹は可愛そうで見てられなくて当院に連れてきたのです。
処方箋は白朮、人参、炙甘草、炮附子(過去加工したトリカブト)、乾姜。4時間ごとに飲む。
翌日、彼女から連絡が来ました。
血便は止まった。夜中の大便は三回のみ。
腹痛、下痢便は完全に治り、お腹が空いてご飯食べたい!と騒ぐ
彼女の顔色が良かったので、私は冗談口で話しました。
「お!生き返ったね?」
彼女は「ご飯食べたい」と言ってました。
漢方薬を飲んで三日後、彼女の体力・精神状態は完全に良くなり、ビデオチャットの時、大声で話したのは「お腹痛くないし、下痢便も治って形がある便になった。お腹空いてご飯食べたい!」
今回をきっかけで、彼女は抗がん剤とバイバーイを言うでしょうね。
李哲の感想
処方箋の解釈
処方箋は白朮、人参、炙甘草、炮附子(加工したトリカブト)、乾姜。
これは附子理中湯になります。
附子理中湯の主な作用は胃腸を温める。トリカブト、乾姜が入っているので、温める力はかなり強いです。関連症例が一つあるので、以下の記事どうぞご覧ください。
上記の患者さんは腹痛とともに下痢便・血便がありました。その原因は胃腸が冷えているからです。言い換えると、抗がん剤の副作用は胃腸が冷えること。
人殺しの”治療法”が当たり前だと思う世の中は可笑しい!
漢方薬は癌治療の効果があるのか?
以前の記事、東洋医学と西洋医学の対決:乳がんは手術・抗がん剤よりも漢方薬の方が、生活のクオリティーが高く長生きできる!で漢方薬のメリットを紹介しましたが、今回は治療の比較ではなくて、西洋医学の尻を拭く例でした。
上記の症例を見て、疑いなさすぎのバカっぷりで嘆くしがないです。患者さんたちは、みんな抗がん剤の副作用と辛さを知っている。しかし、治療過程での正常な反応だから、仕方ないと言っています。これが怖い所。
常識で考えてください。
①血便、血尿で貧血が酷くなったら死にます。
ガン細胞が消える前に、あなたが先に死ぬ!
②治療というのは、患者さんの生活の質を損なわない範囲で、諸症状を治すことです。必要悪だ、治療のために副作用を我慢すべきだと言うのは、筋が通らない話で言い訳!癌は手術で取れたけど、患者の生活の質は非常に低下。これって治療した意味がありますか?癌そのままのほうが良かったのではないですか?
③癌治療ができるのは、病院だけではない。
中医学もできます。
しかも、西洋医学より遥かに治療効果が高くて副作用がありません!
癌が必ず100%治る保証はないですが、少なくとも病院の癌治療より患者の生活の質が保たれ、人間らしい生活ができます!
(おわり)
張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
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