コロナ後遺症、咳が止まらないのは3分1まで減り、冷え性・寝付けられない症状が1回で改善されてビックリした【鍼治療例】

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こんにちは、李哲です。

コロナの後遺症でよく見かける症状、倦怠感、咳、微熱など。病院では治せないから自宅療養・我慢している方が多いみたいですが、鍼で治せることを知ってください。当院では何人もコロナ後遺症患者を治して来ました。今日紹介するのはコロナの後遺症、倦怠感・咳を治した経過。参考になると幸いです。

コロナの発熱は治ったけど、たくさん話すと咳が出る・肺が重い女性

患者さんは20代の女性、以前扁桃腺炎でご飯も食べられなくて治療に来たけど1回で治った女性です。当時の治療記事は以下をご覧ください。

2022-3-8
すごい久しぶりに来ました。


以下は彼女の陳述。
「2月28日に喉が痛い・喉がカサカサする・食欲不振・発熱で葛根湯を飲んだら夜は38度まで熱が上がりました。市販のコロナ検査キットでは陰性になってましたが、翌日病院に行ったらコロナだと診断されて、その日から隔離生活をしました。

発熱がひどいときは、麻黄湯を飲んだら熱と節々が痛いのはすぐ治りました。ただし、その後から喉が痛い、たくさん話すと肺が重い・咳するのが残っている。食欲はめちゃくちゃあります。

会社の人たちはコロナだから病院にイケイケ!鍼で治るわけがないだろう?!と言うのがうるさくて仕方ないです」

コロナ後遺症の咳が止まらない、肺が重くてつらい女性

私が気になった症状は、喉と肺以外に彼女の手足が冷える。寝付きが悪くて2~3時間かかる時もある。鼻水がのど奥に落ちて気持ち悪い。

脈診では沈、弱、細。

彼女の陳述で分かりますが、コロナで損傷した肺はまだ復活していません。咳・喉が痛いのがその証です。また、肝臓・心臓にも悪影響が及んでいるので、冷え性があって寝付きが非常に悪い。

中医学はコロナ専用のツボがあるのか?
そんなツボがあるわけがない。
鍼は患者さんの症状によって、ツボを選びます。

今日刺したツボは神門、内関、合谷、太衝(補法)、関元、尺沢、天突、足三里(瀉法)、三陰交(補法)。最初に尺沢を刺したら、彼女が言うのは「喉がすぐ楽になりました!」天突を追加して刺したら、彼女が言うのは「喉が更に楽になりました!」

喉の不調を治すツボはたくさんあります。風邪で喉が痛い時は、外関などが強力。ほぼ一回で治せます。以下は一つの症例、参考にしてください。

寝付けられない、冷え性は1回で改善してビックリした

2022-3-10
彼女の報告:
前回鍼をして、すぐ寝付けられてビックリしました。
喉が痛いのと肺が重いのも改善したけど、まだ長く話すと咳で肺が辛い。
冷え性も改善され、夜寝る時は手足が温かい
昨日は生理痛で1日中調子が悪かったです。

今日刺したツボは心兪、肺兪。
関元、中極、天突、中府透雲門、内関、神門、太衝、足三里、公孫、三陰交、血海。

うつ伏せから仰向けになって、中府透雲門を刺したとき、彼女が言うのは「肺の呼吸が楽になりました」。天突を刺したら、彼女が言うのは「喉がスッキリしました」。

今日鍼をする前、彼女はなぜかオデコが重いと言ったので、公孫と足三里を刺しました。面白いのは、刺した瞬間から楽になり始め、数分後にはオデコが重いのは治り。彼女はとても不思議な顔をしていました。

そんなに不思議ですかね?
鍼はもともと即効性があるので、不思議がる必要もないと思いますが。

以前、同じオデコが重い・痛い子供を治したとき、一瞬で治ったから「魔法使いだ」とも言われました。当時の治療内容は以下をご覧ください。

鍼治療が終わるゴロ、喉と肺がスッキリになった彼女は話しました。
「会社の部長が鍼をバカにしているから、早く治して返したいです!(笑)」

喉の痛み・咳は先週より楽、首が腫れる感じと偏頭痛はその場で解決

2022-3-15
彼女の報告:
喉が痛い、むせるような空咳がよく出るけど、先週と比べたら喉・咳はずいぶん良くなっている。
首の両側が腫れているように感じる。
胃酸逆流(胃液が上がる)。
今日は偏頭痛が発生。

今日は仰向けのみ。
太陽透率谷を刺したあと、偏頭痛はすぐ消えました。
列缺、照海に瀉法を行ったけど、首の両側が腫れているのはまだあり→人迎穴を刺したらだいぶマシになりました。ほかのツボは大体同じ。

偏頭痛は鍼治療すると、基本的に1発で改善できます。以下はもう一人の女性の例、参考になると幸いです。

施術後、漢方茶を飲みながら彼女は話しました。
「会社の人たちはみんな病院の薬で治っているのに、自分だけ治らなくて営業の仕事もできなくて肩身が狭いです。営業職なので話さないといけないのに、1時間以上話すと声が出なくなります

咳の強度・頻度は改善、喉のカサカサ感は治り、肺が潤ってきた感じがしてきた

2022-3-17
彼女の報告:
睡眠は良い。
空咳が出る。
喉が乾くというか、カスカスしている。
朝起きたときは、胃液が上がる感じがする。

今日は列缺、太衝、三陰交を刺して回したら喉は楽になり始めたので、ほかのツボは刺してないです。

2022-3-22
彼女の報告:
咳の強度・頻度は改善したけど、話しているうちに咳が連発する。喉のカサカサ感はなくなった。たくさん話すと肺が重くなるけど、以前よりは全然良い。昨日から肺が潤ってきた感じがする。朝起きたときに胃液が上がる症状は治った。

胃液が上がる(逆流性食道炎)患者はたくさん治療して来ました。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

肺が潤ってきたのは、おそらく麦味参顆粒と麦門冬湯を飲んでいるのが関連していると思います。もちろん、鍼治療の効果がありますが。どちらの功績かは気にしなくていいでしょう。

今日の鍼を抜いたとき、彼女が言うのは「さっきより肺が広がる感じがします

麦味参顆粒は肺を潤う作用があるだけではなくて、熱中症予防になる最強の漢方薬。ぜひとも活用してください。関連の説明は以下の記事をご覧ください。

咳は3分1まで減り、喉に痰があるような感じは1回で治り

2022-3-26
彼女の報告:
咳はまだ出るけど、鍼治療する前の3分1まで減った。
喉のカサカサ感は日によるけど今日はある。

今日はうつ伏せから鍼をしました。心兪、腎兪、肺兪。
仰向けになるとき、肺が重いのはなくなりました。ほかには、喉がカサカサするというか、痰があるような感じ。

尺沢を刺して補法を行ったら痰が消え始め、置鍼する前にもう一度鍼を回したら痰が完全に消えました。尺沢で痰がからむのを治した例は、ほかにもあります。以下の記事、どうぞご参加に。

病院の薬は、小利大損

患者さんは「会社の人たちが病院の薬で治っている」と言ってましたが、「病院の薬で治る」ことに関して説明します。


例えば咳止め薬、解熱鎮痛剤。
咳、熱がなくなるかも知れませんが、ほかの内臓が傷ついて潜在的問題が増えます。簡単に言うと、小利大損。場合によっては副作用が本来の咳・発熱よりもひどいです。以下の症例が一つの証。

中国語では饮鸠止渴(毒酒を飲んで渇きをいやす)だと表現していますが、まさに西洋医学のやり方です。咳、熱さえ下がれば良い。あとはどうでも良いのです。

中医学は全体的に治す医学。咳・熱を根本的に治すだけではなくて、ほかの諸症状も改善する一石二鳥のやり方です。ついでに治った症例はたくさんありますが、一つ紹介するので参考にしてください。

~続く~
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