血管が浮き出るのは、腎臓を強化する漢方薬で治せる

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こんにちは、李哲です。
アメリカの中医師、鄭智城先生1の記事、手背青筋浮现是什么毛病_郑智城(2012-5-27発表)を翻訳しました。腕もしくは下半身に血管が浮き出て困っている方、漢方薬・鍼は一つの選択肢になるので、参考になると幸いです。

血管が浮き出る人の共通点

ある人たちは、両手と両腕に青い血管が浮き出て、ミミズみたいにすごく目立ちます。これは明らかな虚証きょしょう、もしくは癆証ろうしょうです。

あなたがもし看護師だったら、こんな患者さんを見たら大喜びするでしょう。採血がめちゃくちゃ楽ちんだから。しかし、患者さんにとって悪いこと。

一般的に青い血管が浮いてくる現象は、年寄りに多く見られます。自然の法則ですが、年寄りは体が衰えているからです。

血管が浮き出るのは年寄りに多かった。中医学では「癆証(ろうしょう)」と呼ぶ。

血管が浮き出るのは年寄りに多かった。中医学では「癆証(ろうしょう)」と呼ぶ。

しかし、現実ではまだ若いのに、こんな青い血管が浮いてくる人がいます。

このような人は必ず以下の症状があります。

  • 両目に力がない
  • 気力が足りない
  • 長時間の歩き・立ちっぱなしができない
  • ちょっと動くと息切れしてゼーゼーする
  • 性欲が少ない
  • 性能力もダメ

幸いにも上記の諸症状は漢方薬で治せること。

腎臓を養う生薬で、青い浮き出た血管が消えたお父さん

少し前、私のお父さんの前腕にも、青い血管が浮いて来ました。しばらく腎臓を養って温める漢方薬を飲んだら、青い血管はだいぶ消えました

お父さんは自分で処方して、何回も処方を変えているので、どんな漢方薬を飲んだか皆さんは質問しないでください。とにかく、補腎・補気・温める生薬です。

巴戟天(ハゲキテン):補腎の作用が強い生薬。

巴戟天(ハゲキテン):補腎の作用が強い生薬。ほかにも補腎作用が強い生薬は、たくさんある。

李哲の感想:鍼は心臓を強化することで、血行不良を治す

先に中医学の「癆証」を解釈します。

「癆証(ろうしょう)」と言うのは、過労から来る病気。肉体の過労、もしくは精神的の心労、どちらも「癆証」になります。癆証患者さんの特徴は、とても体力がなくて、すぐ疲れやすい。いくら食べても太らない。痩せ型の人が多いです。

手に太くて青い血管が浮くのは簡単に言うと、静脈の戻るスピードが遅くて余分な静脈血が貯まることです。

例えば下肢静脈瘤、西洋医学では手術をします。しかし、手術してもまたすぐ再発。なぜなら、手術しても体内の環境が変わらない、静脈の戻るスピードが速くならないからです。

静脈の戻るスピードは筋肉ポンプに頼るので、筋肉を鍛えるのは血管が浮き出る予防に有効です。筋トレをしているのに、青い血管が浮いてくる場合、漢方薬若しくは鍼灸治療を試して下さい。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

1年前に治療した女性は、太くて青い血管が手と前腕にありました。他にある症状は、とても疲れやすい。あちこち痛くて元気がない。まさに中医学で言う「癆証」です。

当時、針でいろいろツボを刺しましたが、彼女は鍼が響くので数回で止めました。今考えると残念な事がたくさんありました。鍼だけに頼らないで、お灸した方が良かったかも知れません。

手の血管が浮き出るのは困る症状ですが、血管が出てこないのも治す必要がある症状です。

以前、私のおじさんが鍼治療に来たとき、血行が悪くて前腕の内側の静脈が見えなかったですが、鍼を1回刺しただけで静脈が浮いてきました。

静脈が浮き出るようにする、もしくは出すぎた静脈を沈ませる。中医学は両方とも治療できます。困っている方は、信頼できる漢方医・鍼灸医に診てもらってください。

(おわり)

  1. 鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。

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