肩の痛みが1年も治らない女性、腰と背中・首コリもある
こんにちは、李哲です。
今回の症例、特別な所は鍼+整体+グァーサ(刮痧)で治しました。
患者はアメリカ人女性、20代。日本語ができなくて、通訳してくれる方と一緒に来ました。
彼女の主訴は、
- 1年前から肩がずっと痛い。
- 腰と背中、首がこって辛い。
肩の痛い場所を示してもらったら、ほとんど肩を一周して広い範囲で痛いと言ってました。おそらく、日本の整形外科に行くと五十肩だと言われるでしょう。
1回目:腰と背中・首がすごい楽になり、肩の痛も緩和
1回目は鍼が怖かったのか、整体(中国式マッサージ)とスイタマ(カッピング療法)を受けました。
背中と肩周りのツボを触った感じでは、腰とお尻がかなり硬い。肩周りにも硬結が見つかりました。痛みが古ければ古いほど、硬結は著しくなりがちです。
肩の周りの整体は痛かったけど、彼女はなんとか歯を食いしばりながら我慢できました。施術後、彼女が喜んで言ったのは「腰と背中がすごい楽です。肩もだいぶ良くなりました。」
昔、足つぼ整体をやったとき、同じ肩の痛みで来た男性がいたけど、男性は1回で止めました。効果があっても、整体のほうが五十肩よりも痛いと言って。うん~このように言われたら、私もどうしようもないです。
2回目:広い範囲での痛みはなくなり、肩の前だけ痛みが残っている
2020-2-19
彼女から質問がありました。
彼女「鍼は整体よりも効果がありますか?」
私「そうです。」
彼女は鍼を受けてみる事を決意しました。アメリカにいるときも、中国人の鍼灸・マッサージ・カッピング療法など受けた事があるそうです。もしかして、スポーツ選手たちがカッピングを受けているから、一般庶民も受け入れたでしょうか。
オリンピック選手たちに人気なカッピング・鍼灸は過去記事でも説明しました。以下の記事、どうぞご覧ください。
彼女は左肩の痛みが原因なのか、左顎まで痛い。開け締めるとき、ガクガク音がするそうです。西洋医学の言葉でいうと、「顎関節症」。詳細な治療過程は以下の記事で説明しました。参考になると幸いです。
左肩が痛いので、右肩の肩髃、中渚、曲池、後谿に鍼を刺しました。10分後に確認したら、肩の痛みは範囲が減って、今は肩の前が痛いそうです。
さっきの鍼を全部とって、今度は右の尺沢と太白を刺したら、彼女は通電されたようにビックリしていました。そして「電流が流れた!」と大笑い。
電流が流れるという感想は、良く聞きます。以下の症例でも同じ現象があり、幸いにも1回でほぼ治りました。
鍼が終わったあとは、肩周りにカッサー(中国語:刮痧)をしました。鍼灸はもちろん効果バツグンだけど、予測した効果より低い時はカッサーなども考えます。
筋肉損傷からくる痛みにカッサーは有効です。以前の症例があるので、どうぞご覧ください。偶然か分かりませんが、またアメリカ人です(笑)
3回目:肩の痛みは20~25%まで減り
2020-2-22
彼女が言うのは、「左肩前の痛みは20~25%まで減りました。」
今日は新しい症状がありました。
身体を左右に曲げる時、お尻の中の筋がつりそう。
束骨穴を刺したけど、完全に痛みが消えてないので、最後に整体を少しやりました。整体は予想したように、また痛くて悶絶。特にお尻を押したときは、うつ伏せで飛び上がりながら大笑い。
足つぼ整体が痛くて笑っちゃう人はよく見ますね。過去記事でも似ている女性がいたので、良かったらご覧ください。
4回目:肩の痛みはほぼ治った
2020-2-29(4回目)
彼女が言うのは「肩の痛みは、ほぼ治りました。一箇所だけ、特別な動きをする時に痛いです。」
お尻の中の筋が痛いのは、今日も鍼をしたあとに整体をしました。前回と同様に大笑いで終わり。
前回は「4回押します」を間違えて「4秒押します」と伝えたら、彼女が途中で爆笑しました。なぜかと聞いたら、彼女が言うのは「1回押すのが長い」という事でした。明らかに1回で4秒間を押してましたからね。
以前は足つぼの途中で、「痛くて骨が折れる!」と言った女性もいました。もちろん、骨が折れることはありません。施術後は逆にとても楽になります。
治療を振り返る
彼女の治療例をまとめます。
- 1年続く肩の痛みは、鍼+整体4回でほぼ治り。
- お尻の筋が痛いのは、著しく改善。
- 左顎の痛みは、鍼で著しく改善。
完全に治ったとは言えないけど、明らかに変わっています。あと何回か通えば完治できると思いますが、残念ながら彼女はアメリカに帰るしかなかったのです。
4回目のとき、施術が終わって帰るごろ、彼女はスマホに英文を入力して翻訳文を見せてくれました。「出会いに感謝します」などなど。
いちおう3ヶ国語は話せますが、英語だけ話せないのが心細いですね。万が一、英語しか話せない患者が来ても困らないように、いつかは英語も攻略しようと思います。
おわりに
肩が痛いのは、五十肩よ四十肩よと言われます。
整形外科では鎮痛剤たっぷりの湿布を処方し、牽引・マッサージなどもするけど、気休め程度だと思ってください。たくさんの患者は治らなくて、当院に来ています。鍼灸、整体の効果は1回だけでも分かります。
肩の痛みで困っている方は、ぜひ信頼できる鍼灸院で治療して見てください。
(おわり)
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