こんにちは、李哲です。
アメリカの中医師、鄭智城先生1の症例、西印度裔女子怀孕两个月_郑智城(2012-04-25発表)を翻訳しました。
今日一人の女性患者から電話が入りました。
患者「は~い。私はSusanです。彼氏の胃酸逆流を治す薬をもらいたいけど…」
私「分かりました、良いですよ。来て下さい。」
このSusanは西インド籍の女性。皮膚が少し黒くて、身体がとても大きい。私はもう一人の黒人患者さんがいて、毎年アフリカ大陸に行ってボランティアをするそうです。黒人患者さんが言うのは、アフリカ大陸の黒人女性はみんな”Large”。私は患者さんの話で大笑いしました。
Susanは来たあとに、私はすぐ漢方薬を用意しました。処方したのは旋覆花代赭石湯。旋覆花代赭石湯の症例は、以下の記事もあるので良かったらご覧ください。
今日は処方箋をもう一度見たら、なんと比例を間違えてました。旋覆花と代赭石が多すぎて生姜が少なすぎ。党参がまた多い。
正しい比例は3:1:5:2。
そうじゃなかったら、漢方薬の力は下半身に行ってしまって、胃腸には止まらないのです。
Susanは2年前から、不妊治療の為に来ました。でも、毎回1週間の漢方薬をもらって、半年くらい後にまた来る。1週間の漢方薬を、半年に分けて飲んだですかね?前回、彼女が来たのも去年の12月。その後は連絡がなかったです。
私は漢方薬を用意する時、彼女に聞きました。
「まだ不妊治療を続きますか?」
彼女はニコッと笑って答えたのは、「妊娠2ヶ月目です。」
私「おぉぉ!おめでとうございます!」
彼女が帰ったあと、カルテを出して前回は何か特別な処方でもしたかな?と調べました。特別な処方もなかったです。前回、彼女の状態は脈微。舌は薄い赤。薄いグレーで厚い舌苔。当時は喉が渇く、朝起きて冷たいのを飲みたがる症状がありました。
1つ目の処方は半夏3、陳皮2、麦門冬4、党参3,山薬10、炙甘草2,芍薬4,蓮子5、鎖陽3。
二つ目の処方は白朮3,山薬10、鶏内金2,枸杞の実4、山萸 肉4、澤蘭3,益母草2,陳皮2,玄参3。各3日分でした。
おそらく、2つ目の処方が主に関係しているでしょう。
- 鶏内金と澤蘭と益母草が血の流れをよくする。
- 白朮と山薬は脾胃を強化。
- 枸杞の実と山萸肉が腎臓と肝臓を補う。
Susanは私に質問がありました。
「早漏の漢方薬も入れてくれますか?」
私「もちろんできます。」
外国人は面白いですね、なんでも聞く。
(おわり)
鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。
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