朝起きると頭が締め付けられるように痛い。
胸は刺されるようにズキッと痛む。
胃はキリキリ焼けるように苦しい──。
そんなつらい症状が続いた30代男性が、漢方薬と鍼灸でわずか1週間で劇的に改善した症例。これは、逆流性食道炎のような胃痛と胸痛が同時に起きた症例の改善記録です。
胃痛、胸痛は漢方薬1週間で治った
30代の男性、ポルトガル人。
初診は2014-2-13。
彼の主訴:
- 朝起きると頭痛がひどくて、頭が締め付けられる感じ。
- 胸が刺されるように痛い。
- 運動したあとは非常に疲れる。
- 胃はたまに焼かれるように、キリキリ痛む。

以下は問診内容です。
寒熱:夜は手足が冷えやすい。
汗:寝汗をかく。
睡眠:12時過ぎて寝るけど、睡眠の質はまずまず。以前は朝スッキリ起きられたけど、今は調子悪い。
食欲:強すぎる。
便通:1日1回。
尿:2~3時間に1回。
口渇:正常。
性機能:正常、ただし週の半分だけ朝たちがある。
脈診:平穏、少し弦脈で有力。
舌診:少し柔らかくて弱い。
眼診:肝臓と脾臓の反射区に異常がある。
処方箋:葛根 桂枝 芍薬 炙甘草 なつめ 生姜 枳実 薤白 瓜簍実 人参 白朮 黄精 巴戟天 陽起石 白芷 黄耆 川芎
鍼灸のツボ:公孫、内関、百会、巨闕、関元。

2014-2-21
彼の報告:
朝起きると頭痛がする。
胃がキリキリ痛むのは治った。
胸が痛いのも、だいぶ良い。
脈診:少し弦、浮。尺脈が長い。
舌診:舌苔は少し厚くて白い。
処方箋:前回同様。
鍼灸のツボ:前回同様。
胃痛・胸痛・頭痛が同時に起きる原因と中医学の治し方(李哲の解説)
西洋医学と中医学のアプローチの違い
胃が焼かれるようでキリキリ痛いのは、西洋医学で「胃食道逆流症」だと診断するかも知れません。別名、逆流性食道炎。制酸薬を処方するのが一般的だけど、その副作用は
- 便秘
- 下痢
- 胃酸が減るので、食中毒に遭う可能性が高まる。
中医学は逆ですね。
胃のキリキリする痛みを治すだけではなくて、便秘と下痢も治せます。過去の足つぼ整体の症例があるので、参考になると幸いです。
処方箋の分析と治療の方向性
次は処方箋を分解しながら解釈します。(レベル不足のため、解釈が拙いところがあるので、あくまで参考にしてください。)
- 葛根 桂枝 芍薬 炙甘草 なつめ 生姜は「桂枝湯」+葛根。
- 桂枝 枳実 薤白 瓜簍実は、枳実薤白桂枝湯(きじつがいはくけいしとう)から厚朴を削除したもの。
- 白朮、黄精は脾臓を強化する生薬。
- 巴戟天、陽起石は腎機能を強化する生薬で、朝たちが増えます。
- 白芷、川芎は頭痛に良い生薬。
- 人参、黄耆は補気。
処方を分解する目的は、その先生の治療方向を確かめるためです。治療効果から見れば、李宗恩博士の処方箋は非常に有効。
李宗恩博士の心臓疾患に関する症例は、数多く翻訳しました。ほとんど飲んですぐ効果が現れています。以下は一つの症例、参考になると幸いです。
漢方薬と鍼灸を併用すると改善が早い理由
漢方薬+鍼灸だと相乗効果もあるので、さらに効果が高いですね。
一般的な心臓が痛いのは、鍼だけでも十分効果があります。ツボは上記の通り。秘孔のような特別なツボではなく、基本のツボで十分改善します。以下の記事、参考にしてください。
心臓が痛い、胸が刺されるように痛いなどは、心臓に不調が出た時の初期症状です。人によって、すぐ自力で治って二度と再発しないケースもあるけど、何回も続けて心臓の痛みが起きた場合は治療が必要です。
意味不明な心電図検査など受けても、初期症状が現れた時は検査値には出ません。よっぽどひどくなり、心臓が痛くて顔が真っ白になって、脂汗をかかない限り。でも、この時は死ぬ直前で手遅れかも知れません。
まとめ
胃痛・胸痛・頭痛が同時に起きるときは全身のバランスを整えることが重要
本症例のように、胃のキリキリ痛み・胸の刺す痛み・朝の頭痛が同時に起きる場合、単なる胃の問題ではなく、体全体のバランスが崩れているサインであることが多いです。 漢方薬と鍼灸を併用することで、症状の根本原因にアプローチし、短期間で改善するケースも少なくありません。
※アメリカの中医師:李宗恩博士の漢方薬治療例、早上起床頭痛嚴重、胸口刺痛 (2014-2-24発表)を李哲が完全翻訳しました。

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