「胃が張って苦しい」
「膨らんで寝られない」——
そんな症状が、たった3日で劇的に改善した症例があります。
甲状腺術後から続く胃腸トラブルに悩んだ女性が、中医学の処方でどのように回復したのかを詳しく紹介します。
✅ この記事で分かること
1.甲状腺術後の女性に起きた「胃が張る」症状の原因
2.半夏瀉心湯が適応する“痞(ひ)”とは何か
3.補中益気湯を併用した理由
4.鍼灸で胃の張りが即効で改善するツボ
5.類似症例(内部リンク)
※アメリカの中医師:鄭智城先生1の症例:甲状腺癌胖女的肠胃症状_郑智城_新浪博客(2013.1.11発表)を李哲が完全翻訳しました。
甲状腺術後に「胃が張る」女性
患者さんは少し太った白人女性。見た目は健康な人だったけど、話を聞いたら問題がたくさんありました。
彼女は甲状腺癌で手術したことがあります。
今はひどい胃腸障害が出て、主に胃が張ってつらいそうです。

中医学の問診と選ばれた処方(半夏瀉心湯+補中益気湯)
私「口は苦いですか?」
彼女「苦いです。」
私「気持ち悪いですか?」
彼女「そうです。」
私「めまいがしますか?」
彼女「します。」
私「お腹を壊しますか?」
彼女「壊します。」
様々な症状を見ると、すぐ「半夏瀉心湯」の文字が浮かび上がりました。処方箋は半夏瀉心湯+補中益気湯+補骨脂+山茱萸。3日分。

3日で胃が張る、寝られないのは治った
3日後、彼女が来て報告したのは、神の効果!
今流行の言葉だと、胃腸は第二の頭脳だと言います。胃腸が不調だと寝られないし、一日中つらい。だから、彼女は一日中身体が辛いのです。
今度、彼女はお母さんまで連れてきました。
お母さんの治療は今後また発表します。
李哲の解釈|中医学的考察と臨床的解釈
半夏瀉心湯が効く理由|『傷寒雑病論』の原文と解説
「半夏瀉心湯」はどんな効果があるかは、以下の古文をご覧ください。
呕而肠鸣,心下痞者,半夏泻心汤主之。
出典:『傷寒雑病論』2
▼直訳します。
気持ち悪い、腸がグルグル鳴り、みぞおち辺りがつかえるのは、半夏瀉心湯が良い。
伤寒五六日,呕而発熱者,……但满而不痛者,此为痞,柴胡不中与之,宜半夏泻心汤。
出典:『傷寒雑病論』
▼直訳します。
気持ち悪くて発熱する人…膨満感があるけど、痛くない。みぞおちがつかえるのは「痞」だと言う。「半夏瀉心湯」がふさわしい。
半夏瀉心湯の適応症
上記の2か条を要約すると、半夏瀉心湯の効果は以下の通りです。(もちろん、ほかの症状も治せますが、ここでは省略)
- 気持ち悪い(発熱を兼ねるときもあり)
- 腸がグルグル鳴る
- みぞおち辺りが詰まる
- 胃の膨満感があるけど、痛くない(みぞおちがつかえる)
補中益気湯が胃腸に働く仕組み
「補中益気湯」は『傷寒雑病論』の処方ではないけど、後世の漢方医たちがよく使う処方箋。文字とおり、中焦(胃腸)を強化して気を増す漢方薬です。関連の漢方薬症例は、以下の記事があるので、参考にしてください。
頚椎症性神経根症を6日で完治!大柴胡湯+補中益気湯の漢方治療例
鍼灸は胃の張りに即効性がある|臨床での改善例
お腹が張る、胃腸の膨満感は鍼灸の効果がもっと著しいです。 臨床で見ると、鍼を刺した瞬間からお腹の張り・むくみが消えます。ツボは内廷+下脘もしくは足三里で十分。症例としては、以下の記事を参考にしてください。
まとめ|胃が張る症状は中医学で改善できる
胃の痛みに関しては、書くほどでもない幼稚園レベルの症状なので、単独の鍼灸症例がありません。足つぼ整体の症例は、何個か書いたのがあります。参考になると幸いです。
胃腸を含む消化系の不調には、鍼灸・漢方薬はもちろん効果抜群ですが、足つぼ整体も即効性あります。鍼が怖い方は、近所の足つぼ整体を試してください。
お腹が張る症状を改善した症例まとめ(内部リンク)
🔗脇腹と胃が張って仰向けで寝られない症状が小柴胡湯で改善した例
- ↩︎
鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。
- 傷寒雑病論の詳しい解説は、傷寒雑病論の詳細:歴史的偉大さと衝撃的な影響をご覧ください。 ↩︎

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