ひどい不眠症、情緒不安定、恐怖症で人生が破壊された女性、漢方薬で著しく改善した例

この記事は約5分で読めます。

こんにちは、李哲です。

スタンフォード大学の博士、李宗恩博士1の症例を翻訳しました。ひどい不眠症・情緒不安定で恐怖症の女性は日常生活もできなかったけど、漢方治療で著しく改善した内容です。

うつ病よ、閉所恐怖症よ、いろんな病名があるかも知れませんが、中医学は内臓を治すことで精神疾患を治します。死ぬまで薬を飲みたくない方は、ぜひ試してください。

嚴重失眠、恐懼、焦慮 – 當張仲景遇上史丹佛

(2021-9-14 発表)


最近治療に来た女性患者、40代。シンガポールに住んでいます。6年前に2人目を産んで、産後ケアが足りなくて育児をしたのか、翌年からいろんな不調が現れました。閉所恐怖症へいしょきょうふしょうで飛行機にも乗れません。

その後は、ビビリと恐怖の感情がどんどんひどくなりました。テレビニュースを見るだけでも気持ちが左右され、呼吸困難、ひどい不眠症になりました。20~21時に布団に入っても、すぐ寝付けられません。22時くらいは特に呼吸困難で、朝方の3~4時にやっと少し眠れる。

ほかにある症状は、

  • 常に息を吸うのが足りない
  • 心臓が落ち着かない
  • めまい
  • ゲップが出る
  • お腹が張る
  • 胸が苦しくなって、窒息感がある
  • どんな音に対してもイライラ。

患者さんが言うのは、「雨が降るのと雷が怖い。一人で家にいるのも怖いです。人がたくさんいるところも怖い、閉所恐怖症で狭いところがダメで車で子供の送り迎えができません。車の渋滞に遭ったり、赤信号を見ると、すぐ車から逃げ出したくなる。同時に心臓がドキドキして、呼吸困難、息が吸えなくて倒れそう、両足はガクガクブルブルになる。その恐怖症は数日間も治りません」

李哲の説明:
電車・飛行機などのところがダメな患者さんは治療したことがあります。同じように心臓がバクバクしていました。幸いにも足つぼ整体を続けることで治ったこと。詳細は以下をご覧ください。

10年以上のパニック障害が約30回の施術で治り、電車に乗るのも怖くなくなった。同時に冷え性が改善され、スカートがはけて超嬉しい!という患者さん

患者さんはまた話しました。
去年から人生が終わった感じです。恐怖は膨大な海みたいに私を飲み込んで、自分の感覚をコントロールすることができなくて発狂しそうです。子供まで質問しています。ママは随分長い間病気になったけど、いつ治るの?朝はご主人と子供が出かけたあとは寝室に隠れて、誰も見たくないし誰とも話したくないです」

今年の7月下旬頃、初めての処方箋を出しました。浮小麥、紅棗、炙甘草、遠志、炒酸棗仁、川芎、知母、茯苓、白朮、百合、生地、柴胡、龍骨、牡蠣 、炙黃耆、黨參など。

患者さんは飲んでいる間、何度も問い合わせが来ました。患者さんの恐怖と緊張感が分かります。私たちはずっと慰めました。「少しずつ変わってくるので、焦らないで怖がらないでください」

治療途中、患者さんの精神状態が非常に悪い時期がありました。完全に眠れなかったので、臨時的に黄連アキョウ湯を処方し、落ち着いたらまた元の処方に戻しました。

李哲の説明:
黄連アキョウ湯は不眠症を治す処方箋で有名です。ニハイシャ先生2の症例でも出ているので、以下の記事参考にしてください。

不眠症と肩がけいれんする男性は、真武湯と黄連阿膠湯で治せる。11年も続く三叉神経痛、両足が氷みたいに冷たいのは、西洋医学の治療を受けたから。

9月上旬頃、患者さんはだいぶ良い感じになりました。毎日何回も現れた恐怖は、数日に1回現れるようになり、睡眠障害は改善され夜12時には眠れる。睡眠は浅めで途中覚醒が2~3回ありますが、朝6時まで寝られます。

吸う息が足りない、ビビリ、ゲップが出る、お腹が張る、風を嫌がる、窒息感、胸が苦しい、心臓が落ち着かない、音がうるさく聞こえるなどの症状は明らかに改善。1番大事なのは、患者さんは他人とのコンタクトを取ろうとしています。社会活動に参加したがって、以前みたいに寝室に閉じ込めて何もしたくない状態ではなくなりました。

李哲の説明:
李宗恩博士はうつ病の症例を数多く発表しています。どんなにひどい引きこもり・苦しい患者さんでも漢方で治せました。以下は最もひどい患者さんの一人、参考になると幸いです。

うつ病の最大の原因は、肺の陽気が足りないこと。自殺を図るうつ病患者、漢方薬で完治した例。

患者さんはまだ継続治療中です。
進歩したスピードは私の予測したよりも早い。

最初、私は酸棗仁湯さんそうにんとう甘麦大棗湯かんぱくたいそうとうの組み合わせで、患者さんの服薬後の反応と受け入れるレベルをチェックするのが目的でした。あまり治療効果は期待してなかったのです。しかし、このような大幅な改善が見られて、患者さんと私はみんな喜んでいます。

また、中医学の智恵に嘆くしかないです。
こんなに簡単な処方箋でも、タイミング良いときは、人生を投げ捨てろとした患者の諸症状を治せる!

李哲の説明:
李宗恩博士の精神疾患を治した症例には、酸棗仁湯さんそうにんとう甘麦大棗湯かんぱくたいそうとうの組み合わせが良く登場しています。例えば躁うつ病で発狂する患者さん。
うつ病と躁うつ病は両極端の病気なのに、なぜ同じ処方箋を使うのか?と不思議がる人もいるでしょう。上記で述べたように、中医学は内臓を治すことで精神疾患を治します。病名がまるっきり違っても、内臓の状態が同じであれば、同じ処方箋で治せる。

以下は李宗恩博士のもう一つの症例、参考になると幸いです。

大声で叫ぶ、気持ちのコントロールができない発狂は著しく改善され、口内炎・便秘も同時に治った例

(おわり)

  1. 李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

  2. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました