
こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医師、ニハイシャ先生1の弟子で、スタンフォード大学博士の李宗恩先生2が執筆した記事「又一個西醫健檢正常卻突然心肌梗塞死亡的病例 – 當張仲景遇上史丹佛(2018年6月23日発表)」を翻訳しました。
病院の健康診断で「正常」と診断された人が、心臓突然死や心筋梗塞で亡くなるケースがあります。西洋医学の検査結果を過信せず、その限界を知ることが重要です。
以前の記事でも解説しましたが、健康診断は誤診が多く、病名を増やして患者を不安にさせるだけという問題があります。
健康診断で「正常」でも2ヶ月後に心臓突然死
先日、久しぶりに来院した女性患者さんがいました。
彼女はこう話しました。「以前の生理不順は2回の治療で改善しましたが、数週間前から再び生理不順になり、不眠症や不安感も出てきました。」

彼女は体調不良の原因を自覚していました。親しい友人が心臓突然死で亡くなり、深い悲しみが体調に影響したのです。
彼女によると、友人は半年前から心臓の痛みや胸の圧迫感を訴えていました。
彼女は友人に私の治療を勧めましたが、友人は中医学を信じませんでした。私の治療で彼女が改善したのを知りながらも、中医学を試そうとしなかったのです。2ヶ月後、友人は病院で全面的な検査を受け、「心臓は正常」と言われました。
しかし、数週間前、友人は出張で過労状態になり、帰宅翌日に心筋梗塞による心臓突然死で亡くなりました。緊急救命も間に合いませんでした。

病院検査を過信し、心臓突然死のサインを見逃す人々
多くの人は、西洋医学の検査結果を過信し、体のSOSサインを無視しがちです。
中医学では、これらのSOSサインを明確な症状として捉え、早期に問題を発見・治療することで心臓突然死などの悪化を防ぐことができます。
また、中医学の効果を目の当たりにしても、「科学的根拠がない」と否定する人がいます。
李哲の解説: 効果を目の当たりにしても信じないのは偏見です。ニハイシャ先生によると、こうした態度は「治せない患者」の特徴の一つです。詳細は以下の記事をご覧ください。病気が治らない患者の13の特徴
心臓突然死を防ぐ中医学の予防法
心臓突然死や心筋梗塞を予防するには、体のバランスを整え、早期にリスク要因を取り除くことが重要です。中医学では、心臓病の原因を「気・血・陰陽の不調」と捉え、以下の方法で予防します。
ニハイシャ先生の論文では、心臓病の原因として生活習慣や食事の乱れが挙げられています。詳細は以下の記事をご覧ください:心臓病予防に役立つ5つの食生活習慣。
原因を避ければ、結果も防げます。上記の生活習慣を守ることで、心臓突然死のリスクを大幅に減らせます。万が一、心臓突然死の前兆が現れた場合は、すぐに信頼できる漢方医や鍼灸師に相談してください。早期治療が命を救います。
心臓突然死の前兆となる症状は以下の通り。
- 原因不明の不眠症
- 胸が苦しい、胸が痛い
- 不規則な便通(時には下痢、時には便秘)
- 手足の指が時々痛くなったり、しびれたりする
「不治」と診断された関節痛が漢方薬で完治
私の患者さんで、手指の関節炎がひどく、腫れと痛みで変形し、動かせない状態の方がいました。西洋医学では「手術でも治らない」と診断されました。
漢方薬を3ヶ月服用した結果、関節の痛みと腫れが消失し、指の動きも正常に回復。さらに、変形した関節が改善し、小石のような出っ張りがなくなり、滑らかになりました。

患者さんは喜び、他の人に「中医学でこんなに変わった!」と自分の指を見せました。しかし、一部の友人は「西洋医学で治らないと言われた関節が回復するはずがない」と否定しました。
目の前の証拠を認めず、分析しようともしない姿勢は問題です。
科学的な姿勢とは、理解できない現象を認め、深く研究することです。自分の知識と異なる結果を「不可能」と決めつけることではありません。
李哲の心臓突然死に関する感想
李宗恩博士の記事を読み、2年前に心筋梗塞で急死した祖父を思い出しました。
祖父は中医学の効果を伝えても、「そんなわけない」と笑って否定しました。心臓病に有効な漢方薬を勧めましたが、試そうとしませんでした。そして、ある日の昼、心臓突然死で亡くなりました。

祖父の死を知ったとき、深い悲しみに包まれました。
人の運命は変えられないことがあります。どんなに助言しても、耳を貸さない人は変わりません。それでも、希望がある限り説得を諦めません。先生は合縁奇縁がある患者しか治せないでも書いたように、医師と患者の縁がなければ、忠告も届かないのが現実です。
心臓発作、心臓突然死など様々な心臓病には漢方薬がもちろん、鍼灸も超絶な効果があります。以下は私が治したいろんな心臓疾患の症例。参考になると幸いです。
(おわり)
- ↩︎
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
- ↩︎
李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

コメント