こんにちは。李哲です。
今日は私の鍼治療記録。扁桃腺が腫れて、ごはんが食べられない症状の方に、参考になると幸いです。
扁桃腺が腫れてご飯が食べられない・痛くて夜も寝られない患者
2018-10-09
20代の女性。
何回か来たことがある方ですが、今日は急遽に来ました。彼女がいうのは、「扁桃腺が腫れて、すごい事になっています!」
口を開けてもらってみたら、左の扁桃腺が2~3cmくらい腫れて、外側は少し白くなっていました。白くなったのは、すでに膿が溜まっているのを示します。左のど奥は、ほとんど塞いている状態。だから、食べ物が通る時に痛いでしょう。
右の扁桃腺は1cmくらいで白くはなってない。のど奥の隙間はまだありました。
彼女の症状は5日前から急に扁桃腺が腫れて、ご飯など固形物が食べられない。液体のものを食べている。夜も扁桃腺が痛くて1時間毎に起きて、ほとんど寝られてない。
扁桃腺の腫れには、抗生物質・葛根湯とも効かなかった
彼女は、抗生物質を飲んだけど効き目がない。
葛根湯も飲んだけど、効き目がないそうです。
私は彼女に話したけど、「葛根湯は喉が痛い風邪に効くけど、ここまで腫れた扁桃腺には効きません。別の処方箋が必要です」
葛根湯が風邪・インフルエンザの咳・発熱・頭痛などを治せる理由は、以下の記事で詳しく説明しました。どうぞご参考に。
1回目の鍼治療で、扁桃腺の腫れと痛みがだいぶ治った
今回の治療としては、最初に刺絡。3寸の針を持って、左右の扁桃腺に直接刺し、黒い血と膿が一緒に出ました。次は親指の老商と少商で刺絡。その次は普通の針。刺したツボは列缺、照海、天突、合谷、内関、太衝。
合谷、内関、太衝を刺したのは、手足がすごい冷えていたから。扁桃腺の治療だけなら、列缺、照海、天突だけで良いです。
30分後に針を取り、お茶を飲むときに聞いてみました。
私「飲み込む時にまだ痛いですか?」
彼女「いいえ、ほとんど大丈夫です。」
口を開けて扁桃腺を見せてもらったら、まだ腫れていたので、念のためもう一度針をすることにしました。
列缺、照海は咽頭部・喉の諸症状を治す大事なツボ。以下は別の鍼灸師の症例、参考になると幸いです。
2回目のときは扁桃腺が全部治ったので、食欲不振を治すことにした
2018-10-13
2回目の鍼治療。
彼女が入って、ニコッと笑ってました。
「扁桃腺はもう大丈夫です。ご飯が食べられるようにました!」
朗報を聴いて私も嬉しかったです。
口を開けてもらって扁桃腺を見たけど、ほとんど腫れが引いている。
1回の刺絡だけでこんなに変わるなんて、昔の人たちはすごい治療法を発明しています。刺絡治療に関しては、以下の記事でも説明しているので、参考にしてください。
彼女が言うのは、
「喉がまだ乾燥する感じ。食欲がないと言うか、たくさん食べられないです。昨日は昼しか食べられなかった。食べてないせいか、便も量が少ない。あと、すごい疲れやすいです」
彼女は扁桃腺が腫れて、固形物が食べられなくなってから、1週間くらい経っています。胃は縮んだので、一度にたくさん食べられない。
私は彼女に話しました。
「いま扁桃腺の腫れがほとんどないので、ご飯を食べてくれれば体力が戻るし、胃袋も徐々にもとの大きさに戻ります」
食欲不振を治すのは、鍼灸と漢方薬の得意分野だとも言えます。以下は難病だと言われるアレルギー性紫斑病の症例。漢方薬で食欲不振がすぐ治ったけど、バカ親のせいで治療が中止になりました。
今日の治療は胃腸の強化と残りの扁桃腺・喉を解決。喉が乾燥する感じは、まだ炎症が少し残っている事なので、今度は少商と商陽で刺絡。刺したツボは列缺、照海、太衝、足三里、公孫、内関、合谷、天突、上脘、中脘、下脘。
30分後に鍼を取って彼女が言うのは、「鍼をおいている間、お腹がずっと動いてました。手もさっきより温かいです」
私が手を触ってみたけど、確かに入ったときより熱い。
「今日で多分大丈夫だと思います。万が一、胃が辛くてご飯が食べられない場合は、もう一度来てください。貴方の手が冷たいのは運動不足が原因なので、なるべく歩いたほうが良いです」
鍼治療1回だけでも、手足が暖かくなる人は少なくありません。つまり、冷え性には効果バツグンなのです。
今回の鍼治療はこれで終わりました。
計2回。
1回目の鍼治療で扁桃腺の腫れが引いて、ご飯など固形物が食べられるようになり、2回めの治療は、ほとんど胃腸を整えるためでした。
胃腸の不調に対して、鍼治療の効果は疑う余地もありません。即効性に優れているので、鍼を刺して置いてる間に変化が起きます。以下は一つの症例、食欲不振だった方が、鍼を置いている間にお腹が空いてきました。
扁桃腺は脳を守る一つの屏風(盾)、切除してはいけない!
西洋医学では扁桃腺は大事ではないので、扁桃腺炎症が頻繁に起きる子供には、扁桃腺摘出術を薦めます。これは、とてもアホな考え方。扁桃腺は役割があるから、生まれつきで「部品」としてあるわけです。
「扁桃腺がなくても平気だ」と言う先生は、人間を作った”神様”よりすごくて、臓器の働きが分かるでしょうか?だったら、先生が人間という生物を作ってみて下さい!
中医学の考え方では、扁桃腺は体を守る一つの盾(屏風)です。人は高熱を出しても脳に行かないように、扁桃腺が途中で遮断するので、脳がフラッシュして意識不明状態になりません。
子供に扁桃腺がないと、熱が簡単に脳まで行くので意識不明になったり、背中が痙攣して海老反りになります。
要約すると、扁桃腺があると高熱で脳障害にならない。扁桃腺がないと脳障害になりやすい。だから、扁桃腺は取らないでください!
「高熱が続くと子供の脳がダメになる」という都市伝説もありますが、皆さん笑い話だと思って下さい。人間の体は、そんなにもろくないですよ。
扁桃腺炎を予防する薬膳料理レシピ
子供がしょっちゅう扁桃腺炎になるなら、簡易な薬膳料理があります。小さい時に1回食べさせれば、二度と扁桃腺炎になりません。
これこそ、本物の「予防接種」です。子供は小さい子供に、この薬膳を食べさせましょう。薬膳料理の作り方は、以下の翻訳文にあるのでご覧ください。
コメント
id:torute3
とるてさん
ブコメありがとうございます。
id:bumeesha
bumeeshaさん
ブコメありがとうございます。
臓器はすべて役割があるので、取らないようにしましょう。
id:mikyo-ya
みきょうやさん
ブコメありがとうございます。
扁桃腺炎には鍼の効果がとてもいいので、試してください。
私も扁桃腺持ちで「次に腫れたら腎機能に支障を来すので切ります」と医者から言われていました。
切らなくて良かったーー!と、今日ほど思った事はありません。
今日も、とても大切なお話を教えて頂き、ありがとうございました。
id:hana0015
hana さん
コメントありがとうございます。
扁桃腺切らなくて良かったです。もし風邪を引いて扁桃腺が痛かったら、漢方薬もしくは鍼灸を試してください。きっと良い効果が出ると思います。
ありがとうございます。
近所に中華街がある事も、
調べましたら中医学の医院がある事も知り
何だかご縁を感じ、心強いです😊
医者嫌い医療不信は単なるカンでは無かったのでしょうかね(笑)
あ、ここだけの話ですけど(* ´艸`)