こんにちは、李哲です。
静脈瘤で足が激痛。足に力が入らなくて困っている方、漢方薬と鍼灸で治せるのでぜひ試してください。
スタンフォード大学の博士、李宗恩中医師1の症例、左腳靜脈血栓,突然左腳無法用力,很痛 – 當張仲景遇上史丹佛(2013-3-24 発表)を翻訳しました。参考になると幸いです。
静脈瘤で左足の激痛、足に力が入らないのは1週間で治った
2013.3.12
41歳の女性、中国人。
左足に突然力が入らなくて、激痛が起きました。両足には静脈瘤がある。
環跳穴は痛くない、たまに頭痛があってチクチク痛む。生理前に頭痛がする。
血圧は130~160/80~100。
食事で気持ち悪くなるけど、胃酸逆流はない。ここ数年、毎日2杯のコーヒーを飲んで、以前はたくさんのサプリメントを飲んでいました。
以下は問診内容。
●寒熱:正常。
●汗:汗が出にくい、寝汗はない。
●睡眠:夜12時に寝て、朝5時にトイレに行って6時に起床。寝起きは疲れている感じ。
●食欲:強すぎる。甘いものが大好きで、酸っぱいのが嫌い。口臭がある。
●便通:毎日1回以上。
●尿:頻尿、尿の色は透明。
●口渇:常にお湯を飲む。
●生理:以前は21日周期だったけど、最近は24日周期。生理が来て2日目は出血量が多くて、赤黒の血の塊も出る。
腹診:肝臓と脾臓は正常。
脈診:平浅、浮いてない。尺脈がある。脈は無力、細いけど正常だとも言える。
眼診:脾臓の反射区が大きすぎて、肝臓は逆に小さい。肝臓の反射区の輪の形が良くない。
ツボの圧痛検査:三陰交穴は圧痛があり、血海には無し。
処方箋:
芍薬、炙甘草、桂枝、白朮、茯苓、牡丹皮、三七、川芎、桃仁、過去したトリカブト、生姜、牛膝
鍼灸のツボ:
三陰交、血海、太衝、合谷、太白
2013.3.18
再診察。
彼女の報告:
左足は完全に治り、漢方薬を飲んだあとは不調がありません。
李哲の解釈と感想
上記の処方箋、李宗恩博士の解釈によると、「芍薬甘草湯」をもとにして瘀血を溶かす生薬を入れたものだそうです。「芍薬甘草湯」は下半身の痛み、例えば膝の痛みにも有効です。以下の漢方薬症例、どうぞご参考に。
静脈瘤は女性に多いです。
ひどくなると、上記の患者さんみたいに足に激痛が走り、力が入らなくなります。
病院の治療だと一般的にカテーテル手術でしょう。管を通してつまりをなくすやり方。
手術で効果があるかも知れません。
しかし、なぜ静脈瘤ができるのかを解決しないで、詰まったところを通しただけではダメです。また再発しますから。
中医学の理論では、静脈瘤はほとんど瘀血です。
瘀血ができる原因は、静脈の流れが遅くて、血の塊ができる。血の巡りが遅いのは、運動不足もしくは下半身の冷えが原因です。
治療法としては、温める生薬と瘀血を取る生薬で治せます。鄭先生の症例が一つあるので、どうぞご参考にしてください。
足の冷え性に対して、鍼治療の効果もいいです。
漢方薬みたいに1杯飲んだだけで熱くならないけど、ジワジワと変化して来ます。まれな例ですが、1回受けただけで体が燃えるように熱くなった方がいました。以下の治療例、参考になると幸いです。
十数回の鍼治療後、冷たい足が暖かくなり、夜は逆に足が熱くて目が覚める女性もいました。以下の記事、どうぞご覧ください。
足の冷え、足の痛みがありましたら、漢方医もしくは鍼灸医に治してもらってください。手術するよりも効果的で副作用の心配がありません。
(おわり)
李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
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