- 「死」を考え始めた
- 本物の中医学が普及されれば…
- 中医学には、万人受けの決まった治療法がない
- 死すべきの定め
- 病死は避けられるもの
- タイミングさえ逃せなければ、中医学は何でも治せる
- 誰でも最後は死ぬんだったら、医学の存在意味は?
「死」を考え始めた
こんにちは。李哲です。
今までの施術経歴で、重症の患者さん(末期癌)は何人か治療しました。
最初は効果が見えてきたけど、お亡くなりになっています。
鍼にできるのは、寿命を延ばして、痛みを減らすだけでした。
医療現場に立って、死を直面するのは避けられないと思います。
しかし、なくなったと聞いたとき、その虚しさは言葉では表現できない。
長い間、私は医学と死に関して考えました。
最近、中国から買ってきた本。
アトゥール・ガワンデというアメリカの外科医の著作。
以下はその1冊で、ほかにまた2冊を読みました。
興味がある方は、読んでみて下さい。
読んでいると、西洋医学のお医者さんの誠実とその努力する姿に感心しました。
本物の中医学が普及されれば…
一つ残念だと思うのは、間違った治療を一生懸命やっているのも少なくはない。もし、彼が本物の中医学に触れたら、人生観など変わるかも知れません。
偽物の中医学に出会うと、スティーブ・ジョブズみたいに正統派ではない漢方を飲んで効かない。そして漢方薬は、重病には効かないと噂話が広がる。
今の中国では、ほとんどこんな考え方です。
養生なら漢方薬でも良い。
癌などの重病はダメ、やはり西洋医学の手術.抗がん剤じゃないとダメ。
結局、治療で殺された人は山ほどいます。
中医学には、万人受けの決まった治療法がない
一つ説明を加えたいですが、漢方薬には万人受けの特効薬がありません。
鍼灸.漢方薬その自体が、一人ひとりにオーダーメイドするやり方。
例え話ですが、風邪を治す時、よく使うのは小青竜湯、葛根湯、麻黄湯.桂枝湯などがあります。麻黄湯と桂枝湯を半分ずつ混ぜて使うときもある。麻黄湯と桂枝湯の比例を2:1にしたり、1:2するときもあります。
ただの風邪なのに、これだけ処方箋の種類が変わって、処方する比例が変わるのです。
だから、○○病にはこれ一つで効く!!!などの宣伝は詐欺です。
あれは中医学の考え方ではありません。
風邪の漢方薬に関しては、以下の記事が勉強になるのでぜひご覧ください。
死すべきの定め
中医学の話はあとにして、本題に入ろうと思います。
死すべき定め。
誰でも最後は必ず死にます。
誰でも最後は死ぬ道理はみんな知っているけど、普段は多分誰も考えていません。
重病で余命何ヶ月だと言われると、事実を受け入れるより怒り.鬱憤が先にくる。
誰も自分が死ぬとは思ってないからです。
人間が死ぬのは、3つのパタンがあります。
一つは事故死。
もう一つは病死。
あとは自然に老死(年を取り過ぎて寝てる時に死ぬ)。
事故死は避けられない事です。
(レベル高い占い師に見てもらえば、避けられないことはないですが)
病死。
これは避けられる、若しくは延命できるものです。
病死は避けられるもの
『黄帝内経』には、こんな症状は死ぬと書いたのがたくさんあります。
しかし、その後の東漢時代の張仲景は、『黄帝内経』で死ぬと書いた病気をある程度治しました。
張仲景の傷寒雑病論にも、こんな患者さんは死ぬと書いたのが多いです。
後世の素晴らしい漢方医たちは、また生薬を探したり組み合わせたりして、張仲景が死ぬと書いた病気を治しました。
例えば乳がん.脳腫瘍などを含む悪性癌は、東漢時代では死ぬしかない病気でした。
今はニハイシャ先生を含め、中医学の先生たちは癌でも治すケースを増やしています。
たとえば乳がん。
以下はニハイシャ先生の一つの治療例。1週間だけで著しく変わった乳がん患者です。
中医学の発展とともに、昔は死ぬしかなかった病気は、今は素晴らしい中医学の先生たちのおかげで治している。病死の確率は、どんどん下がっています。
上に中医学で癌を治せると書いてましたが、全部の患者さんではないことを理解してほしいです。
タイミングさえ逃せなければ、中医学は何でも治せる
ニハイシャ先生は話したけど、癌治療にはタイミングがある。
そのタイミングを逃すと、あとは寿命を延ばすしかできない。
いくら素晴らしい中医学の先生でも、タイミング逃した末期の重症患者さんは延命治療しかできない。
つまり、寿命を延ばすことはできる。生活のクオリティを高めることはできるけど、完治はできない。
ニハイシャ先生は話した。
「タイミングさえ逃してなければ、中医学はなんでも治せる。」
問題は、たくさんの患者さんは間違った医療に飛び込んで、治療のタイミングを逃す。正しい医療を受ける前に、他の治療法で命を落としています。
これが今の虚しい現実です。
誰でも最後は死ぬんだったら、医学の存在意味は?
医学は不老不死を求めるのではなく、なるべく苦痛を減らして、有限な命を最大限に伸ばすことだと思います。
素晴らしい中医学でも限界があり、神様みたいに何でもかんでも治せるものではないです。
これを理解した上で、治せるのは治してあげる。
治せないのは死ぬまでの生活クオリティを高めて、患者さんの苦痛を減らす。
この考え方は、以下の記事でも詳しく述べています。
本当の話をすると、嫌がられるかも知れません。
しかし、医療は事実を伝えるのが大事だと思います。
中医学の道で、まだまだ勉強が足りない。
勉強を深めれば、治せる確率も高くなるでしょう。
もっと腕を磨いて、私の最善を尽くしたいです。
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