こんにちは、李哲です。
台湾の鍼灸名人、孫培栄先生1の鍼灸症例を翻訳しました。痛みと腫れに対する刺絡療法は、素晴らしい効果を持っているので、ぜひ普及してほしいものです。
症例①上顎と顔が腫れて、呼吸困難になったのを1回で完治
陳さん、66歳。
浙江省定海人、住所は台北県基隆市東明路。
「飛揚喉風」になり、上顎が赤く腫れて呼吸困難。顔が腫れて飲食が難しい状態でした。

1966年10月20日に治療に来ました。
上顎の腫れた所に、三稜鍼で血を出して完治できました。
症例②上顎が赤く腫れて、飲食が難しくて呼吸困難の患者、2回で完治
季君、51歳。
安徽省出身、住所は台北県北投鎮。
上顎が赤く腫れて、飲食が難しくて呼吸困難。この症状はすでに半年以上経ってました。
治療に来たのは、1970年7月29日。
上と同じ方法で、2回で完治しました。
李哲の解釈と感想
中医学の病名 <飛揚喉風>は、西洋医学で言う上顎洞炎に近いです。
中医学の治療法としては、やはり三稜鍼での刺絡療法が最速に効く。
漢方薬もあるけど煎じるのにも時間がかかるし、刺絡して毒を出したほうがよっぽど速いです。その場で痛みがすぐなくなり、腫れが引き始めるから。
刺絡は簡単ですが、とても効果が良いです。日本の病院も導入したほうが良いですが、その結果は抗生物質が売れなくなりますね。。。
(おわり)
孫培栄先生は台湾4大鍼灸名人の一人です。出身は山東省臨沂県。おじさんの銭曽文医師の門下で鍼灸を習い、最終的に台湾でもっとも有名な鍼灸医になりました。孫培栄先生は最期まで40人くらいの弟子を教えました。中で有名な弟子は周左宇、孫宝林、武仲瑛。
著書としては、『孫培栄鍼灸験案』があります。私も勉強していて、中の治療例を翻訳してアップしたりもします。
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