こんにちは、李哲です。
「花粉症は治るもんですね!」「鍼すると便通が絶好調に良いです!」と、一人の女性患者が感想を言ってくれました。
花粉症が鍼で治ると聞いてビックリしないでください。花粉症は、ずっと薬で抑え込む必要がありません。数回の鍼治療ですぐ改善・完治します。便秘気味も鍼治療の即効性があるので、すぐ実感できるはず。
花粉症、便秘気味、尿が出にくい、生理が遅れる女性
足の親指感覚がなくなった治療例(1)記事でも書いた女性、また来ました。
今回の主訴は花粉症、便秘気味、尿が出にくい。尿の中に白い混濁物が混ざっている。彼女は自力で治そうとしたけど、2~3日経っても治らないのですぐ電話して来ました。
ほかにある症状は、生理が来なくなった。そして、右足の親指の感覚がまだ完全に戻ってない。彼女は集中治療のために、10回の回数券を買って、その治療経過を書かせて頂きました
1回目:足が暖かくなり、両目がすごいよく見える!
2017年2月15日。
今日刺したツボは、陰陵泉。三陰交。血海。地機。中極。陰交。大赫(だいかく)。関元。中脘。天枢。巨闕。火硬。火主(最後の2つは董氏奇穴)
陰陵泉。三陰交。地機。中極は尿の出を良くするため。ほかは、便通と生理が遅れるのを改善するツボです。
施術後に彼女が言うのは、「鍼を刺して置いてる間、お腹が動いてました。両足も暖かくなって、両目はすごくよく見えます!」
目がよく見える感想は、他の方からも聞きました。以下はその記事です。
そして、彼女の悩み事を聞きました。
この世で一番嫌いな人と一緒に仕事をしていて、ストレスフル!
私はすぐ分かりました。
強いストレスで気の流れが圧迫されているから、生理が来ないのです。
2017年2月18日
前回の針の後、2日は便通がとても良かった。生理はまだ。右足の親指の感覚マヒも変化なし。今日は食べすぎたのか、左右の偏頭痛あるそうです。いつものツボ以外に、陽補(瀉法).後渓などを追加しました。
脈診では速脈。
左脈が右脈よりやや弱い。
施術後は緩脈になり、左脈が右脈よりやや強くなった。ただし、心臓の脈はまだ弱い。引き続き心臓の脈を強くなるまで施術するしかないです。
施術後に彼女が言うのは、「前回の針の後、膝下まで暖かくなりました!」
2017年2月22日。
彼女の報告:
便通は良いけど、また徐々に悪くなる。ほかは変化なし。
今日刺したツボは、いつものツボ。
施術後、彼女が言うのは、「右足が特にだるいくて重いです。でも、暖かくなって効いてる感じがする。目はやはり施術前よりよく見えます。」
視力がよく見えるのは、鍼治療以外に足つぼ療法もある程度の効果があります。以下はもう一人の治療例、どうぞご参考に。
4回目:鍼したあと便通は絶好調に良い!
2017年2月25日。
彼女が言うのは、施術後は便通が絶好調。ほかは変化なし。
そして、彼女はもう一つ心配事がありました。
「これから5月まで花粉症がひどくなる。目が痒くなり、くしゃみと鼻水が止まらないです」と言うので、今日は関連のツボを追加。
脈診では心臓の脈が正常に近い。
つまり、もうすぐ生理が来るはず。
便秘への即効性は、鍼治療はもちろん、足つぼ整体でも似ているような効果があります。以下は過去の治療例、どうぞご参考に。
彼女が言うのは、「仕事も増えるし大嫌いな人と一緒に仕事するから……」
彼女もストレスで、生理が止まったのを知っていました。私は言いましたが、難しいけどなるべく考えないようにした方がいいです。強いストレスから来る体内環境の乱れ、これは鍼でも手伝うくらいしかできません。
気血の流れは良くなるけど、鍼でストレスの源がなくなるわけではない。
中国語では言いますが、『解鈴還需系鈴人』。その意味は、鈴を解かせるのは鈴を結んだ人です。
6回目:生理は少ないけど一応来て、花粉症は少し改善
2017年2月28日。
5回目の鍼。
彼女が言うのは、生理は来たけど、ほんの少しだけ出血。昨日は、くしゃみがたくさん出た。会社の仕事は、まあまあ気が楽になっている。右の親指の感覚マヒは変化なし。
6回目の鍼。
2017年3月2日。
足の親指は変化なし。
詳しく聞いたら、親指の側面と背面は感覚がある。ないのは、下だけ。
以下の図面で説明します。
○で囲んで所が、感覚が鈍い所。
生理は前回のほんの少しだけの出血で終わった。
花粉症は少し良くなった感じ。
花粉が飛んでいるはずなのに、あまり反応がない。
数回の施術で、くしゃみ・鼻水などの症状は変わります。以下はもう一人の鍼治療例。参考になると幸いです。
今日は背中の肺兪、風池、陰谷、復溜などを刺しました。
帰りに彼女が言うのは、「右足の親指に血が流れているのが分かる。足の親指の下(うら)は、まだ変わらないです」
7回目:花粉症は去年より全然らく!
2017年3月4日。
陰谷.復溜を追加したのは正しかった。前回の帰り、右足の親指の感覚は戻ってきている。今日足指を触ってみたら、薄くしびれるような感じ。
花粉症も楽で、くしゃみがたまに出るくらい。去年よりは全然楽だそうです。
2017年3月9日、8回目の鍼。
今日刺したツボは、前回と同じ。
復溜の響きが嫌で、「このツボを刺される時は、先生が大嫌いです!」と笑ってました。
以前は、先生のクビを締め付けたい!という患者もいましたね。一体何のことかは、以下の記事をご覧ください。
9回目:花粉症は絶好調に良い
2017年3月14日。
彼女が言うのは、花粉症は絶好調に良い。
今日のツボは少し変更しました。施術後、彼女が言うのは、「鍼を刺して置いてる間に、久しぶりにお腹が鳴っていました!」
お腹が鳴るのは、腸が良くなっている事です。ほかの患者からも、似ている感想をいただきました。以下の記事、どうぞご覧ください。
10回目:完璧ではないけど、足指の感覚マヒは、ほぼ治った
2017年3月15日。
特に変化なし。
私が触ってみたら、右足の裏は温かい。血が流れているけど、感覚が完全に戻ってないのは、まだ深部の血の巡りが足りない事です。
彼女が言うのは、「親指の下、付け根部分に少し麻痺感がある。普段歩く分には気づかない。触ってやっとぼんやりしているのが分かるくらい」
私は彼女に話しました。
「足指のクッパ運動をして、よく歩いて鍛えれば、血の巡りが変わるので良くなるでしょう。万が一、生理がまた止まって足指の感覚がひどくなったら、また来てください」
花粉症が怖くて、彼女は大好きな山登りも止めて、運動が少なかったのです。今は花粉症がほぼ出てないので、これから運動が増えるでしょう。運動はストレス解消にもなるし、もっと体調が良くなると思います。
ちなみに、運動で汗をかくのとお風呂でかく汗は質が違います。詳しい理由は以下の記事をご覧ください。
花粉症は治るものだと初めて知った!
彼女は面白い発言がありました。
「花粉症って治るもんですね!ずっと鍼をしないとダメだと思ってました…」
私は彼女に説明しました。
「鍼は西洋薬と違います。西洋薬はコントロール、抑え込むだけです。鍼灸は体質改善で治すので、1回戻ったあとは簡単に崩れません。花粉症を治すために、ずっと鍼を続ける必要がないです。食べ物に気を付けて、西洋薬を飲まない限り再発しにない。あと、強いストレスがなければ、生理もちゃんと来るはずです」
鍼灸が効く仕組みに関して、以下の記事で詳しく説明しています。どうぞご参考に。
過度なストレスは体に毒、適当なストレス解消が必要
強いストレスは本当に内臓に対するダメージが強いので、女性の皆さんは気をつけないといけません。
過度な心配、不安、恐怖、恨み、悲しみ、怒りは、全部内臓に響いて体には毒です。
抗がん剤、鎮痛剤、抗生物質などの毒は皆さん理解していますが、気持ちで内臓が病気になることにあまり知られてない。どんな気持ちがどのように五臓六腑に影響するかは、以下の記事で詳しく説明しました。参考になると幸いです。
場合によっては、抗がん剤よりも毒性が強い。一晩で老けたり、一晩で白髪だらけになったりします。特に女性の生理は、気持ちの変化と関係がある。心配事、恨み、怒りとかあったら、すぐ生理が28日周期からずれる。
西洋医学は原因が分からない時、何でもかんでもストレスが原因です!と言いがちですが、中医学では気持ちの変化が内臓に与えるダメージは決まっています。
- 鬱.悩みすぎは肺を傷つける
- 恐怖は腎臓を傷つける
- 怒りは肝臓を傷つける
- 考えこみ過ぎは脾臓を傷つける
- 喜び過ぎは心臓を傷つける。(喜び過ぎの人は見たことがないけど)
内臓の病気を治す時、患者さんの気持ちが落ち着くことが大事です。安定した気持ちでないと、治療しても効果は落ちる。もしくは無効。
気持ちというのは、治療効果を左右するのです。
例え話ですが、漢方薬.鍼灸のあと家に帰って、「ダメだ!自分はもうすぐ死ぬんだ!!」ばかり考える患者さん、治ると思いますか?
漢方薬.鍼では体質改善にはなりますが、性格と周りの環境を変えることはできません。いかに悩まない。怒らない。そして、楽しい人生を過ごすかは、一人ひとりの修行だと思います。
おわりに
花粉症のために、さんざん薬を飲む。
便通が悪くて、下剤依存症になる方も多いでしょう。
鍼治療の効果は即効性があり、治ったあと再発もしないのがメリットです。10回ですべての症状が治るとは保証できませんが、最善を尽くします。
花粉症と便秘で悩まう方は、ぜひ鍼治療も試してみてください。
(おわり)
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