ラムゼイハント症候群は鍼治療で著しく改善し、レイノー病(手足が冷えて紫色になる)も良くなって、皮膚も前より痒くなくなった

この記事は約8分で読めます。

こんにちは、李哲です。
皮膚筋炎(多発性筋炎)、アトピー肌で困った女性の施術記録、2/3です。主にラムゼイハント症候群(顔面麻痺、耳周りが痛い、耳周りの水ぶくれなど)、冷え性がひどくて紫色になる手足(レイノー病)を改善した点を書きました。前回の治療内容は以下をご覧ください。

手足が冷えて紫色になるのは改善し、皮膚も昔みたいに痒くならない

2016年5月6日。
足つぼ整体は以上で終了。
鍼灸院になったので、以下からは鍼灸の治療歴です。

彼女の主訴:
一番痒いところは、首.鎖骨あたり.腋窩。
夜は両手が痒くて目が覚める。でも、またすぐ寝れる。汗をかいても昔みたいに痒くならない。

「皮膚は前より強くなった」と、彼女は言ってました。気温が暖かくなったせいか、冷えが前よりいいそうです。

今日の刺したツボは肺兪、風門、陰谷、委中、肝兪、胆兪、曲池、合谷、築賓、血海、三陰交、足臨泣、太衝。

2016年7月8日。
彼女の報告:
前回の生理から52日目なのに、まだ生理は来てない。でも、胸が張る感じはある。

痛みが上腕と太腿の所で、行ったり来たり消えたり出たりする。これは「遊走痛」で、風邪ふうじゃと関係があります。

今日の刺したツボは、いつものをもとに少し追加。そして、尺沢穴.雲門穴などで刺絡し、黒い血を何滴か出しました。前は針のあとに、血行が良くなったせいか、あちこち痒くなったけど、今日はお腹と脇以外は痒くならない。

ラムゼイハント症候群は、肝臓に抑え込んだ毒素が出ているから現れる

2016年8月24日。
彼女の報告:
数日前から、耳と耳周りにたくさんの水疱ができて、腫れて痛い。
漢方薬を飲んでから、黄色の滲出液が透明な滲出液に変わった。
今日は胃がムカムカする。

今日の刺したツボは、わりと多いので記載しない。

一つ説明したいのがあります。
彼女の耳周りと耳に水疱ができて腫れて痛いのは、西洋医学でいうラムゼイ.ハント症候群です。分かりやすく説明すると、耳周りにできた帯状疱疹。

しばらく皮膚病を治療して、このような症状が出る患者さん、彼女を含め3人目です。

なぜ治療したあと、ラムゼイハント症候群が出るのか?
これは患者さんがもともとウィルスに感染された時、西洋薬で体内に押さえ込んでいたウィルスが逆戻りして外に出たから。(特に肝臓に隠れているのが多い)

鍼治療で体内が元気になると、自然に肝臓に隠れている毒素を外に追い出す。こんな時にラムゼイハント症候群の症状が現れます。

すべての人がラムゼイハント症候群が現れるとは限らない。特定な患者さんだけです。帯状疱疹の漢方薬治療例は数件あるので、一つリンクを貼ります。参考にしてください。

まだ3人しか診てないので、共通点が分かりませんが、少なくともステロイド剤は影響していると思います。

面白いのは、西洋医学ではステロイドで神経の腫れを抑える。これだとまたステロイドで体内に押さえ込むだけになります。

ラムゼイハント症候群は、漢方薬.鍼治療で良くなるのか?
もちろんです。
肝臓の毒素を出し切れば良くなります。

今日はいつものツボ以外に、胆経の陽補(瀉法)などを追加。

彼女の胃がムカムカするのは、肝臓が炎症で腫れて胃を圧迫しているので、胃がムカムカ。胃がムカムカするのは、鍼治療で簡単に治ります。以下はもう一人の鍼治療例、参考になると幸いです。

彼女は6年前、多発性筋炎(皮膚筋炎)だと診断された時、エコー検査した病院の先生が「のんべえですか?」と質問したそうです。お酒を飲まないのに、肝臓が腫れていたから。つまり、6年前から彼女の肝臓は、ずっと問題が潜んでいました。肝臓はずっと治ってない。

ラムゼイ.ハント症候群ために、彼女はまた漢方薬も飲んでいました。

手足がポカポカになり、耳周りの水ぶくれ・痛みは全部消えて、顔と首のしびれ.麻痺感も軽減した

2016年8月31日。
彼女の報告:
新しい漢方薬飲んでから、吐き気がなくなり浸出液はまだ出ているけど、耳周りの水ぶくれ・腫れと痛みは消えました。顎ラインのほうが少し感覚がない。水疱ができた時から強いマヒがあったけど、今は徐々になくなっているそうです。

今日の刺したツボは、いつもと同じ。

2016年9月15日。
彼女の報告:
右耳.右耳周りの水疱は全部消えました。
ただし、右の耳、右の顔半分、右の首、右の肩に麻痺感がある。

これは西洋医学で言う顔面麻痺です。今日はいつものツボ以外に、地倉透頬車などを追加。鍼を抜いたあと彼女が言うのは、「来た時より顔の感覚が分かる」

次の日、彼女から報告メールが来ました。
感覚マヒがもう少し減って、顔の筋肉が動きやすくなっている。

顔面麻痺治療例はもう一つあります。
一般的な顔面麻痺の原因も分析しているので、良かったらご覧ください。

2016年10月5日。
彼女の報告:
夜はもう起きない、つまり途中覚醒が治りずっと寝られる。
右耳周りの麻痺感は、この前来たときより範囲が狭くなった。

今日の刺したツボは、前回とほぼ同じ。兪府などを追加。
針をぬいたあと、彼女が言うのは、「耳とほっぺの感覚が良くなり、暖かくなった。右耳下の翳風えいふうの腫れも引いた感じがする」

耳下のリンパ節が腫れたのは治り、 顔と首のしびれ.麻痺感が軽減

2016年10月12日。
彼女の報告:
前回の兪府などを追加して、今週は朝にザワザワしてたくさんの痰が出てきた。夜は起きないでぐっすり寝れる。右耳下のリンパ節が腫れたのは、前回の針をしたあと消えた。

彼女が言うのは、「漢方薬より鍼のほうが効いている感じがする。ただし、肝腎な生理がまだ2ヶ月も来てない

2016年10月26日。
彼女の報告:
右側の耳、顎、首、肩のしびれ.麻痺感は変わらず。僅かにしびれ.麻痺感の範囲が狭くなった感じ。
生理は75日目で来た。
生理前の胸が張る現象もない。
睡眠の質は悪い。夜1時半に起きて朝5時までウトウト。夢を見たりして睡眠が浅い。

今日の刺したツボは、いつものツボとほぼ同じ。

次の日にメールが来ましたが、針したあと手足がポカポカになり、顔と首のしびれ.麻痺感が軽減。

生理が来ないのは、早めに治さないとダメです。

なぜなら、古い血液の毒素を出すのは、生理が1番大きなルートだから。以下は3ヶ月止まった生理を治した例、参考になると幸いです。

生理が33日目に来て、顔面麻痺の範囲が縮まっている

2016年11月9日。
彼女の報告:
6年前、多発性筋炎の生検の為に、右大腿部の外側で2cm長さの筋線維を切りました。今は、その切った所がたまに痛くなるそうです。

これは鍼治療で、よくあることです。
体内環境が良くなるとともに、昔の手術の切り口が痛む

血の巡りが良くなって、古い傷口のところまで行くので痛みなどが分かるようになります。そのうちすぐ痛みは消えますが。

右の顔面麻痺は、少し軽減。
手足の冷えはなくなったと思ったら、ココ最近また冷えが強くなった。

201611月15日。
彼女の報告:
右の顔面麻痺は著しい変化はない。ただ、以前は広い範囲で麻痺したけど、今はところところしびれがない所もある。彼女は「自分は進歩している」と言ってました。

2016年12月9日。
彼女の報告:
生理は33日目で来た。
右の顔面麻痺は、著しい変化はない。
全身の痒みは、1日1回必ずある。
レイノー病の冷えはまだあり、寒い日は手足が紫色になる。

新しい漢方薬を飲んでから、少し暖かくなったそうです。

今日は仰向けで、地倉透頬車を刺した時、彼女は顔の感覚があることに気付いたそうです。以前は刺されても感覚がなかった。

レイノー病の手足が紫色になる症状はさらに軽減し、失った後頭部の感覚は戻ってきた

2016年12月14日。
彼女の報告:
右の顔面麻痺は著しい変化はない。
体は前より暖かくなった。
以前は手まで紫色になったけど、この前の寒い日は右の足だけ紫色。
全身の痒みは、1日不定期に起きる。

夜は目まで痒くなる。
顎ラインのしびれは増したような感じ、でも、悪くなったのと違うようなしびれ。

私は彼女に言いました。
「新しい血が回る時、しびれるような感覚があるので、そのまま少し様子をみましょう」

2016年12月20日。
彼女の報告:
失った後頭部の感覚が、戻ってきました

顎ライン(首下)の感覚マヒはまだあり。
前回の鍼で腰の重だるいのは治った。
手足はまだ寒くて紫色になるけど、温めればすぐ戻る。
今日、彼女の足裏を見たら、紫色になっていました。冷え症は本当に頑固です。

左乳房の下、乳根穴あたりが裂けて、汁が出ていました。

食欲は相変わらずとても良い。
食べ過ぎると胃腸に負担がかかって、逆に皮膚炎に良くないのを彼女も知っていました。

アトピー性皮膚炎を治す時、胃腸に負担かけない。
腹8分目にするのが良いです。

※以下は続きの施術記録です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました