こんにちは。李哲です。
今日はアトピーの患者さんたちが使う「神の薬」:ステロイド剤に関して話したいと思います。
皮膚が痒くなったら、だいたいの西洋医学の先生はステロイド剤を出します。
ステロイド剤は他にもいろいろ使っています。
抗がん剤治療で食欲不振になったら、ステロイド剤。
炎症を抑えるのにも、ステロイド剤。
心停止など緊急救命室で使うのも、ステロイド剤がある。
ステロイド剤と抗生物質がなかったら、西洋医学は何ができる?と思います。
ステロイド剤は効くような錯覚を与えます。
例えば皮膚が痒い。
掻きまくってボロボロになった皮膚でも、ステロイド剤を塗るとすぐ良くなります。
しかし、それは本当に良くなったのか?
事実は違う。
何故かと言うと、ステロイド剤を止めたら皮膚が大変なことになる。
脱ステロイドで苦労している患者さんは、たくさんいます。
ステロイド剤は、なぜすごく「効く」のか?
中医学の観点から説明したいと思います。
ステロイドは副腎皮質ホルモンを言います。
副腎は腎臓と一緒に、中医学でいう【腎】の範囲に属する。
中医学の【腎】は、先天之本と言われています。
簡単に言うと、生まれつきのエネルギーを貯蔵し、様々な病気.急の事故から体を守る。人の臓器を養う根元で、五臓六腑の親元です。
例え話ですが、急に危険が迫ったとき、普段遅い人間でもすごいスピードで走れる。普段力がない人でも、重い車を持ち上げられる。
そのパワーを提供するのが、この【腎】。
西洋医学でいう副腎皮質ホルモンが、こういう作用があります。
パワーアップするから、もっと使えば良いんじゃないか?と言われるかも知れません。
残念ですが、先天之本の【腎】は、量が限られています。
20代に全盛期になり、その後はずっと減る一方。
だから、最後は皆死にます。
体を支えるエネルギーがなくなるので。
この【腎】に貯蔵されているエネルギーは、あくまでも非常用で災害対策のためで、あらゆる病気.災害対策になります。
(こんな手まで考えた神様は、本当によく人間を作りましたね。。。)
西洋医学では打つ手がない時はステロイド剤を使いたがる。
なんでも対応できるから。
しかし、人工的に合成されたホルモンは、体内で作られた自然なホルモンと違います。
その副作用は計り知れない。
ネットで「ステロイド剤 副作用」と検索すれば、たくさん出ます。
皮膚が痒い。
ここで安易にステロイド剤に手を出すと、あとで大変な思いをします。
ステロイドをたくさん使った後、漢方薬若しくは鍼治療の場合、体内に溜まっているステロイドの毒素を出すことが、困難重々な道である。
鍼を刺した感覚で言うと、ステロイド剤は非常に粘着力が強いゴムみたいで、内臓にくっついて取れない。
ステロイド剤は、自然の中に存在しない物なので、非常に取りにくいです。
今はアトピー患者さんを何人か治療してますが、みんなもとの皮膚病を治すと言うより、肝臓と腎臓にくっついている化学毒素を出すことで精いっぱい。
ステロイド剤の毒素の掃除には、そうとう時間がかかるので、持久戦の心の準備が必要です。最低でも何ヶ月はかかる。
もし、ステロイド剤を使ってなければ、治療は簡単です。
今まで皮膚が痒い患者さんで、一番早く治った人は、鍼を刺してすぐ痒みが消えました。1分もかかってない。
もちろん、すべての人が1回で痒みが消えるとは限りません。
私が言いたいのは、鍼治療はとても有効な治療法であること。しかも、副作用がない。
続けて治療すれば、すぐ痒みがなくなり後遺障害もありません。
皮膚の病気で悩んでいる方、近くの鍼灸院.漢方薬局などで治療して見て下さい。
きっと良い結果が出ると思います。
先天の本、「腎」に関してもう少し話します。
上の文章では、腎には生まれつきのエネルギーを貯蔵していると話しました。(あくまで非常用で、災害対策の為。普段から使ってはいけないものです)
若い時、真冬でも短パンを着ても寒さに耐える。
2日寝ないで遊んで、また仕事できる。
いろいろ無理が効くのは、この生まれつきの貯金を先に使っているからです。
あなたは貯金箱を先に使っちゃうので、残り人生の貯金がないだけです。
もともと老後は気血が減り、いろんな病気になりがちです。そんな時に生まれつきの貯金までなくなったら、あとは…
後々で慌てて治療するのではなくて、普段から節約.養生をしたほうが無難です。
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