こんにちは。李哲です。
台湾の有名な鍼灸医:孫培栄先生1の鍼灸症例を翻訳しました。膿がたまる、鼻の奥が痒くて痛い蓄膿症の解決策には手術以外、鍼治療の効果も良いことを知ってもらえると嬉しいです。
症例1:鼻がムズムズして痛痒い蓄膿症は、1ヶ月で治った
孫さん、女性、73歳。
浙江省出身、住所は台北市信義路3段。
数年前から蓄膿症になりました。
症状は透明な鼻水、強烈な匂いの膿が出る。頭頂部が重くて苦しい。鼻奥はムズムズして痛痒い。
民国56年(西暦1967年)5月26日、治療しに来ました。刺したツボは神庭、上星、通天、内廷、迎香、風池。1ヶ月くらいで完治しました。
症例2:蓄膿症で頭がぼっとするのは、数回の鍼で治った
王さん、女性、57歳。
江蘇省出身、住所は台北県永和鎮永利路。
蓄膿症になったのは1年くらい。
昼も夜も鼻水が口の中に入り、のど奥まで落ちる。強烈なにおいがして、終日頭がぼっとし、両目も開けられない状態です。
民国56年8月14日、治療しに来ました。刺したツボは同じ。数回で完治しました。
李哲の解釈と感想
私も孫培栄先生の知識を勉強してから、真似して以上のツボをよく使います。特に迎香穴の効果はとても良い。以下はアレルギー性鼻炎を1回で治した例、治療には迎香穴一つしか使っていません。参考にしてください。
鼻水が強烈な臭いがなければ、内廷・風池は要らないでしょう。迎香穴だけ刺してみて、効果が低かったら風池を追加します。
最近の花粉症.蓄膿症は病状が頑固な人が多いので、風池はほぼ使っています。迎香穴だけでは力が足りないときがありますね。
日本の漢方薬には鼻淵丸(びえんがん)など、蓄膿症を治す漢方薬があります。自分の体に合うかどうかは、漢方薬局の先生と相談してみて下さい。
上記の鼻水が喉奥に落ちる症状は、私の症例が一つあります。数回で喉奥に落ちる症状は消えましたが、ちょっと不思議な症状でした。
(おわり)
孫培栄先生は台湾4大鍼灸名人の一人です。出身は山東省臨沂県。おじさんの銭曽文医師の門下で鍼灸を習い、最終的に台湾でもっとも有名な鍼灸医になりました。孫培栄先生は最期まで40人くらいの弟子を教えました。中で有名な弟子は周左宇、孫宝林、武仲瑛。
著書としては、『孫培栄鍼灸験案』があります。私も勉強していて、中の治療例を翻訳してアップしたりもします。
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