こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医学先生:倪海厦(ニハイシャ)先生1の治療例、2010年7月28日従診之診療日誌を翻訳しました。歯科の入れ歯治療の後遺障害、てんかんの治療内容が書かれています。参考になると幸いです。
入れ歯後のベロの痛み、耳鳴り、脳鳴、胸の苦しさに悩む女性
今日、カリフォルニアから来た女性患者さん。彼女は不思議な病気になりました。
ベロが痛い。
話す時、ベロの位置によって痛みが生じる。
去年の12月から発作が始まり、痛みが治ったことがありません。
彼女は入れ歯を作ってから、ベロの痛みが生じたそうです。私も思いましたが、彼女の病気は「入れ歯の後遺障害」でした。

望診で分かるのは、舌の半分が黄色の分厚い舌苔になっていました。これは心包に頑固な痰が溜まっていることを示します。
彼女は今更年期に入って、夜中はほてりで寝汗をかきます。両足が冷たいのは、私の弟子:張孟超の治療で良くなりました。でも、額はまだ熱くて、耳鳴りと脳が鳴る症状が続いています。これは腎臓が弱いことを証明します。ベロの分厚い舌苔は、心包に頑固な痰があるからです。
彼女は毎年冬になると、少し早足で歩くだけでも胸が苦しくなるそうです。今日出した漢方薬で胸の苦しみが良くなり、表の陽気を増加し寒がりの症状がなくなると思います。
心臓を治す同時に、血管を広げる生薬を入れています。生薬が適切であれば、一つの処方箋に何個か入れるだけで、患者さんのほかの症状も兼ねて治せます。また別の処方箋を出す必要がありません。
烏梅丸:頑固な痰を取り除く漢方薬
上の治療例で、強調したいのは烏梅丸(うばいがん)の使い方です。
中国の大陸、過去は温病派のほとんどで、烏梅丸を使っていません。一般の中医師は、烏梅丸は寄生虫治療薬だとしか認識していません。
彼らは知らないでしょう。烏梅丸は、唯一に苦温化湿の処方箋です。頑固な痰を出す時は、苦いのと熱い生薬を組み合わせないと、累積した痰を出すことができません。一つが欠けてもダメです。
現在、中医師が烏梅丸(うばいがん)を使っているのは少ないです。
漢方薬でたくさんの痰の塊を吐き出したてんかんの子供
先週、てんかんで来た子ども。今日また診察を受けました。お母さんが言うのは、子供は漢方薬を飲んでからすぐ吐き出したそうです。
1日目は6個のデカイ黄色の痰の塊が出た。2日目は4、5個。3~4日目は減少。5~6日目はまた増加。お母さんが言うのは、「どこからこんなに痰が出るだろう?の勢いです。」
痰はみんな大きな塊で、実は経脈から出ています。だから、最初は多くて次は減り、その後はまた増加しています。
眼の周りの赤色の血管を見て分かりますが、もうてんかん発作はないでしょう。
私はお母さんに漢方薬を渡す時、警告しました。
「風邪を引いたら、必ず漢方薬で治してください。西洋薬を使うと痰が肺の中に溜まりやすくなります。長年経ってから痰が経脈の中に詰まると、またてんかんが発作します!」
西洋医学の今でも風邪すら治せない医学です。風邪を引いたら漢方薬を飲んで、害しか無い抗生物質は飲まないでください。
皮膚病(乾癬)の治療効果はイマイチ?煎じ薬への切り替え
2週間前、ひどい皮膚病で来たアメリカ人女性。写真を載せた人です。今日来てみたら、皮膚の乾癬は良くなっていません。これは私が粉薬を出したからです。煎じ薬だったら、効果が見れるはずなので、今日は煎じ薬を出しました。
煎じ薬は粉薬より効果が強いだけではなく、汁なので消化しやすい。欠点は煎じ薬はとてもまずいのです。
しかし、アメリカ人女性が言うのは、「自分の皮膚病が良くなるんであれば、どんなにまずい漢方薬でも飲めます!」
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
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