
こんにちは、李哲です。
今回は、アメリカの著名な中医学者・倪海厦(ニハイシャ)先生1の治療例「9-22-05症例」を翻訳し、私の視点から詳しく解説します。
この症例には、脾腫、肝硬変、腎不全、糖尿病による足潰瘍(足の壊疽)など、重篤な病状に対する漢方薬の驚くべき効果が記録されています。特に、糖尿病で傷口が治らず腐っていく足を「キビ砂糖」で治療し、切断を回避した方法は注目に値します。西洋医学では解決できない問題を中医学がどう解決するのか、ぜひ参考にしてください。
脾腫・肝硬変・腎不全の女性が漢方薬で劇的回復
2005年9月22日、大雨が降りしきる日。
私が診察室でパソコンに向かい、西洋医学の矛盾を指摘するニュース評論を書いていると、外から2人の女性が大声で言い争う声が聞こえてきました。どうやら午後の買い物リストについて議論していたようです。雨の中、外でそんな話をしているなんて、よほど重要な買い物だったのでしょうか。秘書がその2人を診察室に案内しました。
皆さん、9月13日に来たおばあちゃんを覚えていますか?
その時の治療内容はこちらで詳しく説明しています。
この日、再び訪れたのはそのおばあちゃん。
以前は疲れ果てた表情で、歩くのもやっとだった彼女が、今回は鮮やかな服を着て、目がキラキラ輝いていました。おばあちゃんは弾んだ声でこう言いました。
「漢方薬を飲んでから感覚がすごく良いの!たくさん食べたくなるし、食べた後はぐっすり眠れる。体力も驚くほど戻ったわ。今日の診察が終わったら、娘と一緒にショッピングに行くのよ♫」
私がいつも言うのは、「女性が喜んでショッピングに行きたがる時、それは体が健康に戻った証拠」です。彼女の生き生きとした姿を見ると、中医学の力を改めて実感します。
おばあちゃんは漢方薬を10日間飲み続け、日に日に回復していきました。最初の数日はまだ弱々しかった声が徐々に力強くなり、顔色も青白さから血色良いピンク色に変わりました。
「今は死んでも西洋薬は飲まない!漢方薬がこんなに素晴らしいなんて想像もしていなかった。自分の体で実感したわ!」と、私をハグしながら涙声で話してくれました。今では漢方薬の苦さも気にならず、会う人ごとに「中医学を試してみて!」と熱心に勧めているそうです。
治療が成功した理由は、初診時の脈診と症状が完全に一致していたこと、そしてタイミングが良かったことです。まだ節分が冬季に入る前で、自然のリズム的に「死期」ではなかったため、救うチャンスがありました。当時は私も確信が持てず、正直不安でしたが、今振り返ると漢方薬の力にただただ驚くばかりです。
関節リウマチが4週間で改善、変形した指もほぼ正常に
別の患者は、関節リウマチに悩む女性でした。彼女は漢方薬を4週間飲み続け、左手の痛みが完全に消え、変形していた指関節がほぼ正常に戻りました。診察室で嬉しそうに両手を見せてくれた彼女の笑顔が忘れられません。現在は右手の第二関節に少し腫れが残るだけです。
私が処方したのは、1000年以上前に確立された古典的な漢方薬です。今でもその効果は抜群ですが、非常に強力な処方のため、中医学の専門家の指導が必須。薬局で気軽に買えるものではありません。
一方、西洋医学の鎮痛剤(例: セレブレックス)を飲むと、心弁膜症や腎不全(人工透析)のリスクが伴います。私が見てきた患者の中には、鎮痛剤の副作用で人工透析に至った人が何人もいます。
この女性の場合、漢方薬が関節の炎症を抑え、血流を改善し、変形した関節を修復しました。彼女は「もう痛み止めはいらない」と笑顔で語り、今では家事も以前のように楽しめるようになったそうです。
腎不全が完治し、西洋医も驚く
以前紹介した腎不全の患者が再来院しました。彼は漢方薬で治療を続け、腎臓が完全に回復。西洋医学の主治医が検査結果を見て驚き、「もう来なくていい。腎臓がとても良い状態だ」と伝えたそうです。
この患者は運が良く、良心的な西洋医に出会えました。しかし、台湾では状況が異なります。多くの西洋医は中医学を頭ごなしに否定し、自分が治せないとわかっていながら患者に勧めません。西洋薬の副作用で人工透析に至った患者がどれだけいることか。私はその態度に憤りを感じます。
さらに驚くべきことに、中医学の医師でありながら西洋薬を信じ、結果的に人工透析になった人がいます。そしてその原因を漢方薬のせいにするのです。そんな人は中医学の基本を学び直すべきです。患者を救う前に、自分を反省してほしいです。
糖尿病の足潰瘍をキビ砂糖で治療、切断回避
糖尿病で足が傷つき、膿が治らず壊疽が進む場合、西洋医学では「切断手術」を勧めます。先日、台湾慈済病院の副院長がテレビで「足をケガして膿が治らないなら、切断手術がある」と自慢げに語っていました。しかし、これは大きな誤りです。
片足を切っても反対側の足が悪化すればまた切断を勧め、最終的に患者は死にます。過去の台湾総統・蔣経国も足の切断を繰り返し、亡くなりました。それなのに、教訓を得ない医師が堂々と西洋医学をアピールしているのです。
私の治療法は全く異なります。
まず漢方薬で体内のバランスを整えます。さらに、患者に「キビ砂糖の足湯」を勧めます。作り方は簡単。キビ砂糖をお湯に溶かし、膿がたまった足を浸けるだけ。すると、患者自身が見て驚くほど、傷口から膿が火山の噴火のよう噴出し、どす黒かった足が徐々に赤くなり、ピンク色に戻ります。指先の感覚も戻り、切断の必要がなくなります。
ある患者は、足湯を始めて3日目で「傷口が小さくなった」と報告し、1週間後には「足が暖かくなった」と喜んでいました。西洋医学では考えられないシンプルで効果的な方法です。
中医学の理論と漢方薬の力
中医学では、病気の治療に「節分」を重視します。人間の体は自然のリズムと同期しており、病気が悪化するか回復するかは季節の変わり目で予測できます。例えば、おばあちゃんの症例では、冬季に入る前だったため救うことができました。逆に、節分が「死の季節」に当たると、どんな名医でも助けられない場合があります。
また、関節リウマチの治療には「烏頭(ウズ)」という劇毒の生薬が欠かせません。日本では入手が難しく、処方できる漢方医もほとんどいません。しかし、特別な加工を施せば、副作用なく難病を治せます。鎮痛剤で肝臓や腎臓を壊すより、よほど安全です。
まとめと私の思い
ニハイシャ先生の症例から、漢方薬が脾腫、肝硬変、腎不全、関節リウマチ、糖尿病の足潰瘍に効果的であることがわかります。特にキビ砂糖を使った足湯は、誰でも試せる簡単な方法で、切断を回避できる素晴らしい治療法です。
中医学を信じない方や差別する方には、「アイムソーリー」としか言えません。病気を治す漢方薬はあっても、あなたの心を治す薬はありません。死ぬまで西洋薬やインスリン注射を続けるか、漢方薬や鍼灸で完治を目指すか。選択はあなた次第です。
(おわり)
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