こんにちは。李哲です。
食後にすごい眠くなるのは、脾臓が弱いから起きる病態の症状です。言い換えると、脾臓を強化すれば、食後の傾眠症状は治る。脾臓の強化ができるのは、漢方薬・鍼灸・足つぼ整体などの自然療法のみ。
脾臓をダメにするのは、コーヒー・人工甘味料が一番多いです。つまり、コーヒーを飲めば飲むほど、甘いお菓子を食べれば食べるほど、体がだるくなり食後に眠くなる。
食後に異常な眠気で困る方へのアドバイスです。
コーヒー、甘いお菓子を止めてください。
止めるだけで、自覚症状が改善できます。
今日は一つの治療例で、詳しく説明しようと思います。足つぼ整体で、食後の傾眠が治っただけではなくて、朝たちが増えて腰痛がほぼ治り、足のダルさが消えて、物忘れまで良くなった症例。
食後にすごい眠くて、我慢できなくて倒れる患者
今日は一人40代男性の例です。
彼の主な悩む症状は、
- 左腰の痛み(1ヶ月前から)
- 食後にすごく眠くなる(2ヶ月前から)
どんなふうに眠いかを聞いたら、「我慢できないくらい眠くて倒れる」そうです。
8年前にも腰を痛めたことがあり、ほかの整体院で治してもらいました。今回のはおそらく、過労でまた腰を痛めたでしょう。
問診で分かったのは、
- 睡眠が浅くて、朝起きるのが辛い。
(中医学の診断:心臓が弱い) - 手足は冷たい。
しかも、仕事場が冷たいところなので、余計に冷える。
(中医学の診断:同上) - 大便は回数が少し多くて、軟便の時が多い。
(中医学の診断:心臓と小腸に問題がある) - 小便は薄い黄色だけど、1日10回くらいは行く。
(中医学の診断:腎臓・膀胱に問題がある) - 朝たちは少ない。
(中医学の診断:肝臓と腎臓が弱くなっている)
施術後の改善点を中医学理論で説明する
彼が受けた施術は足ツボと整体。
合計1時間のコースです。
以下は整体してからの症状の変化と、それに対する中医学の解釈です。
1回の施術で、朝たちが増えて腰痛は治り、手足の冷えが改善
一週間後の2回目に来た時、変化を教えてくれました。
1.気になる腰痛はなくなった。
ただし、整体の途中は痛くて、息ができなくて大変。押した筋肉痛も何日か続いたけど、自然になくなったそうです。
2.朝たちの回数が増えて、1週間で3~5回くらいまで増えました。
3.小便の回数も1日10回から、5~6回まで減りました。
4.大便の回数は減ったけど、まだ柔らかい方。下痢っぽい。
5.前回施術してから、気のせいか分からないけど、目がよく見えるようになった。
6.手足は前ほど冷えない感じがする。
7.前は少し歩くだけでも、「あぁぁ~~~疲れた!」の感じだったけど、今はなくなりました。
しかし、睡眠の質はまだ悪いです。
食後にすごく眠いのは、まだ続いてる。
男性の場合は、必ず朝たちの回数を聞きます。
増えれば進歩している。
減ったら病状が悪化。
2回受けた後:食後の傾眠が緩和、物忘れが治り、尿の勢いが良くなった
3回目に来た時、以下の変化がありました。
1.小便の回数は変わらない。
でも小便の勢いが、さらに良くなった。
昔はお茶飲んだらすぐトイレに行きたかったけど、今は大分我慢できる、まとめて行ける。つまり、一回の小便の量が増えています。これは膀胱の尿を貯える力が戻った証拠です。
2.足の冷えはまだあるけど、前よりは緩和した。
「君主」心臓の働きが、前より良くなっている証拠。
3.朝たちはあったりなかったり。
腎臓の力は、まだまだ回復時間が必要かも知れないです。
4.食後にすごく眠くなるのは、ない日がある。前は毎回ご飯の後、倒れるくらい眠かったけど、今はそうでも無い日があるそうです。これは脾臓の力が、徐々に戻ってきてることを示します。
そして、彼から面白い報告がありました。
以前は物忘れが激しくて、「あれ?何だったけ??」が多かったけど、今はなくなった。
なぜこの症状を上げたかというと、足つぼ整体は、物忘れ(現在最も多い認知症)を緩和できる事を示したかったからです。
ちなみに、認知症の最大の原因は、病院の薬。特にコレステロールを下げる薬は、記憶障害を作り出します。詳しい理由は以下の記事をご覧ください。
認知症を1回で改善したもう一人の患者さん
彼以外に、この前もう一人のお婆ちゃんがいました。病院で「認知症」だと診断されて、こちらに来ました。
「なんとか少しでも良くならないかな?」と希望したのです。
初めての足ツボと整体で、お婆ちゃんは痛くて震えてたけど、終わったあとは隣で静かに本を読んでました。一緒に来た娘が言うのには、「もう何年も、お母さんが本を開くのを見たことがないです。」
そしておばあちゃんの人を見る目線も、顔色も変わってました。最初は目の焦点がぼんやりして目力はゼロ、何考えているか分からなかったけど、施術が終わった頃には目に力が見えて、顔の表情も豊かになりました。
今までたくさんの事例が無いので、100%だと言えないですが、足ツボと整体は認知症治療で確実に効果があります。
その裏付きは簡単。
中医学の理論で、脳は腎臓が養っているので、腎臓を強化すれば、認知症が良くなるわけです。
問題は、認知症になった時、お婆ちゃんは自分のやったことを覚えられない。思考が子供みたいになるから、物事を判断するのも難しいです。
結局、このお婆ちゃんは足ツボの痛みで、1回だけで止めてしまいました。多分、「表参道に行くのが嫌だ!」と娘に話したでしょう…
残念ですが、仕方ないことです。「良薬口に苦し」と昔から言いますが、優しい足裏マッサージで内蔵の強化ができるのも難しいです。
以前、脂肪肝の諸症状を改善した施術例では、患者の叫び声が青山に響くくらいでした。結果的には、とても効果バツグンでしたけど。
まとめ記録:足のだるさが消えて、腰痛はだいぶ改善、食後に眠いのはほぼ治った
毎週の変化を書くとかなりの長編になるので、簡略して書きます。
その後、彼は仕事が忙しいのに、昔みたいに「足がだるくてだるくて...」の症状がなくなりました。「こんなに足が軽いのは、記憶にないです!」と彼は話してました。
足ツボと整体を続けているせいもあるし、彼が自分で目を閉じて片足立ち運動を続けているせいもあります。あと、ほぼ毎日の足湯も効いてました。
目を閉じて片足立ち運動、最初の一日は20秒で倒れたそうです。しかし、その次の日は30秒。毎日の練習で10秒ずつ増えて、今は左足は5分立てるようになりました。右足はまだ2分くらいしかできないそうです。
彼が言うのには、この運動を始めてから、足に力が入る感じがする。特に歩くとき、地面を踏む力がわかる。踏ん張れる。4駅くらい歩いても、全然疲れなかったそうです。
腰痛は大分なくなり、食後にすごく眠くなるのも、ほぼ消えました。たまに眠くなるけど、前と比べたら月とスッポン。朝立ちは、週に3~4回まで増えました。ここに来る前は、朝立がないほうが多かった。そして、小便の勢いはとても良い。大便も毎日1回は出る。
両足の冷えは、まだ気になるけど、治療する前と比べたら大分マシ。冷える大きな原因は、会社がすごく寒いから。黒砂糖生姜湯をいっぱい飲んでいるけど、それでも長時間の座りっぱなしの仕事で、足が冷えるのです。
食後にすごい眠い原因:缶コーヒーで脾臓が壊れたから
彼が一番困る症状:
食後にすごく眠くなるのは、脾臓が弱いのが原因です。
脾臓が弱くなった一番の原因は、
一日缶コーヒーを3杯以上も飲んでいたからです。
眠くなる原因には、仕事の過労もあるけど、コーヒーには敵いません。コーヒーが最大の原因です。コーヒー.ソーダ飲料水などは、もちろん施術を始めてからみんな禁止。飲めるのはお水とお茶だけ。1回の施術で変化はいろいろあったけど、まだまだ時間がかかると思います。
缶コーヒーは、コーヒー+人工甘味料の最強に最悪な飲み物。
コーヒーだけでも脾胃がダメになるのに、人工甘味料たっぷり入れたら、もう死期を催促する飲み物だとしか言えません。
なぜ尿・大便を聞かれるかを不思議がる患者
残念なのは、彼はこのような変化が、良いことであるのを知らなかったです。大小便の変化なども、私が質問して記録しなかったら、彼は大小便を聞く意味を分からなかったそうです。
これは仕方ないですね。
今まで皆さんがよく聞いているのは、
「何々値が良いから、体調はよくなっていますね!」
大小便を聞いて、睡眠の質を聞いて、朝立ちがあるかないかを聞いて、判断するのは少ない。西洋医学が主流になっている世の中で、医学というのは人間の感覚を分析するのではなくて、検査値だけになりました。だから、彼も「自分が良くなっているかどうかも分からない」と言うのです。
長年の辛さに慣れてしまうと、分からないときもある
辛いのが長く続くと、麻痺と言うか人間の体は慣れます。辛いのを忘れちゃうのです。
ずっと辛い.痛い感覚は、人をヒステリーにさせるから。体の認知システムは勝手にシャットダウンして、この辛い感覚がないようにする。ある意味で、これも体が自分を守るためです。
彼のつらい症状は、かなり長引いています。
だから、麻痺して分からなくなったのもある。一旦、体の自己治癒力が回復した時、どこが痛いか、どこが辛いか。明確に分かるようになります。そして、ある日調子が悪くなった時、すぐ探知できる。これが普通の体なのです。
以下の記事でも説明しているので、良かったら目を通してください。
患者が深夜の仕事をしてなければ、さらに回復できるはず
中医学では血液検査とかしないけど、以上のことから分かりますが、彼の体は徐々によくなっています。
まさか、このような変化があっても「科学的な検査データがないと確認できない!」と言うオバカさんはいないでしょう?
私は彼に話したことがあります。
「あなたの仕事が夜でなかったら、体調が戻るのがもっと早いはず。」
夜の仕事で何倍も体力が奪われるし、内臓の修復するのを邪魔します。
体内の修復工程は、主に夜に行う。
西洋医学でも知っていますが、肝臓は夜になると、解毒作業ですごく忙しいです。こんな大事な時、人間は深い睡眠に入らないと行けないのに、仕事すると解毒作業が遅くなる。或いは止まるわけです。不利の状況でも体が変わっているのに、彼がもし昼間の仕事だったら、効果はもっとあるはず。
中医学(東洋医学)の考え方に関して、もっと知りたい方は以下の小論文をご覧ください。
約5ヶ月で患者さんは卒業
去年の12月から通い始めて、今日まで5ヶ月くらい。
最初の腰痛、背中の痛み、食後の眠気など気になる自覚症状は、全部消えました。
今は食欲もある。
夜勤が終わって、昼に寝るのもよく寝られる。
寝る時間が短くなっているのに、起きたあともスッキリ。
手足の冷えは気にならない。
大小便の調子も良い。
朝立ちもかなり増えている。
6つの自覚症状がほとんど揃えているので、健康だとも言えます。だから、「来なくて良いよ」と話したのです。
彼から聞いた面白い変化は、最近汗をよくかくようになったそうです。去年の冬は、どんなに熱いものを食べても、汗かかなかった。しかし、今はよく頭などに汗をかくそうです。
これは心臓が強化された時の症状です。
心臓が弱い人は、ちっとも汗をかかない。
もしくは、静かにいるだけで汗をかく。
彼の内臓の調子は、もうほとんど軌道に乗っているから、あとは一人でも十分面倒を見れると思います。自分で足揉みをして、毎日ストレッチを忘れないでやれば。
卒業させて良かったです。
長く付き合うのは好きではないから。
痛み、病気とうまく付き合いましょう。
これは誰の名言か知らないけど、当院の方針ではありません。
良くなるなら良くなると話す。
解決できないなら、ほかの治療院を探してくださいと話します。
追記:治療中にあった患者の面白い感想
こちらに通っている途中で、面白いことがありました。
以下は彼から聞いた話。
風池穴を押したら、鼻水がすぐ止まった
1回、彼は風邪を引いたまま、治療しにました。
その時、まだ鼻水が結構出てました。しかし、整体をやっているうち、左の「風池穴」を押したら左の鼻水が止まって、右の「風池穴」を押したら右の鼻水が止まりました。
彼は「不思議!なんで?」と言ってました。
実は、不思議な事はないです。「風池穴」はもともとそんな効果があるから。うでが良い鍼灸師にやってもらうと、どんなひどい鼻詰まりでもこの「風池穴」を刺した瞬間には両鼻が通ります。
以下は、鍼した15分後に鼻水が止まった例。参考になると幸いです。
体調が良くなって、怒らなくなった
この前来た時、彼が言うのには「会社の人からあまり怒らなくなってね~と言われました。家でも怒らなくなったし。肝臓が良くなってますかね...」
これは肝臓だけではなくて、ほかの臓器たちも調子が良いからです。体が辛いと怒りやすくなります。八つ当たりとか、経験したことがあるでしょう?逆に言うと、体が辛くなければ、そんなに簡単に怒りません。割りと平常心になります。
怒らせる言動に対して怒るのは正常、五臓六腑とは関係ないです。ただし、こんな時でも怒らないようにすると、かなり「修行」が進んでますね。
中国語では、怒るのを「生気」と言います。
気(エネルギー)を使うから。
すごい怒鳴ったあとに、疲れる人はいませんか?
怒るのは他人のエネルギーを消耗するのではなくて、自分のエネルギーを消耗します。
他人が不健康になるのではなくて、自分の内臓が悪くなる。まったく得をしませんね。
(おわり)
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