こんにちは、李哲です。
ニハイシャ先生1の弟子、スタンフォード大学の博士、李宗恩中医師2の記事、再談心律不整及心房顫動(08/09/2016発表)を翻訳しました。
西洋薬のβ遮断薬は、なぜ効き目があるのか?薬として長期的な副作用は存在しないのか?この翻訳文が参考になると幸いです。
不整脈と心房細動に対して、西洋医学の治療は一律β遮断薬
今の台湾は国民健康保険が安いので、たくさんのアメリカにいる中国人は、夏休みのとき台湾に帰って全身の健康診断をします。今は学校もそろそろ始まるし、みんなはカリフォルニア州に戻っています。偶然かもしれませんが、何人も不整脈と心房細動の患者さんが来ました。
患者さんたちは、普段特につらい症状がないそうです。たまに胸がギュッと締まる、もしくはもう少しひどい時もあるくらい。台湾で健康診断した時は、みんな不整脈と心房細動があると言われました。
患者さん達にも同じ疑問があります。なんで自分に不整脈と心房細動があるのか?残念なことは、西洋医学の治療法はみんな同じ、β遮断薬(beta blockers)を処方しただけ。
β遮断薬の仕組み
β遮断薬は何か?
読者の皆さんは自分で調べてみて下さい。
ここでは、アメリカ有名な病院:メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)返答を引用します。
「Beta blockers, also known as beta-adrenergic blocking agents, are medications that reduce your blood pressure. Beta blockers work by blocking the effects of the hormone epinephrine, also known as adrenaline. When you take beta blockers, your heart beats more slowly and with less force, thereby reducing blood pressure. Beta blockers also help blood vessels open up to improve blood flow.」
↓グーグル翻訳↓
再談心律不整及心房顫動
ベータ遮断薬は、ベータアドレナリン遮断薬としても知られ、血圧を下げる薬です。 ベータ遮断薬は、アドレナリンとしても知られるホルモンのエピネフリンの影響をブロックすることによって機能します。 ベータ遮断薬を服用すると、心臓の鼓動がより遅くなり、力が弱まり、それによって血圧が下がります。 ベータ遮断薬は血管を開いて血流を改善するのにも役立ちます
簡単に説明すると、β遮断薬は患者さんの心臓を弱くさせます。心臓が弱くなったので早く動けません。だから相対的に、心拍数は規則正しくなります。患者さんも薬が効いたと感じるのです。
しかし、この治療に対してたくさんの人は違和感があるはず。なんで心臓の動きが不規則なのか?を知らなかったら、有効の治療法がないのでは?
不整脈と心房細動に関する中医学の見解
中医学で不整脈と心房細動をどう見てるのか?
ほとんどの場合、心臓の陽気と心臓の血が足りないのが原因です。心臓が充分のエネルギーと栄養素を体の隅々まで送れなかった場合、心臓に帰ってくるメッセージは「心臓さんもっと頑張って!」。これは人体の自分で自分を救う仕組みです。
臨床観察でわかりますが、心臓が弱くなった最初は心臓が早くなります。これでほかの所への悪影響を弱くします。
ところで、心臓がずっと速く動くことができません。もし心臓が弱い状況が改善できなかったら、そのときは不整脈が出てきます。たまに早く動いたり、たまにゆっくり動く。
心臓がそれ以上に弱くなったら、不整脈がひどくなり、何回か動いた後に一回とまる現象が起きます。つまり西洋医学という心房細動です。
さらにひどくなった場合、心臓の拍動は大幅に下がって、不整脈と心房細動も続く。
それ以上に悪化したら、中医学の脉診でいう危険な状況に陥る。たとえばヘビが動くような脈、不規則に左右に動く脈など。
中医学治療は効果が非常に良い
たくさんの不整脈と心房細動の原因が、心臓の陽気と心臓の血が足りないのが原因だったら、正しい治療法はもちろん心臓の陽気と心臓の血を正常に戻すことです。患者さんの病状レベルによって漢方薬は処方されますが、一般的な血を補う漢方、例えば著名な炙甘草湯から強い生のトリカブトまで、中医学の治療効果は非常にいいです。
β遮断薬は心臓を弱らせる本末転倒の治療方法
振り返ってみましょう。
心房細動と不整脈に使うβ遮断薬と、一緒に処方される血液をサラサラにする薬。中医学から見ると、両方とも心臓の陽気と血を減らすもの。
一時的に蓋をするやり方。服用する時間が長くなると、心臓の陽気と血はさらに減ります。心臓がダメになるだけでなくて、ほかの内臓にも様々な問題が出ます。このような治療法は本末転倒で、逆に患者さんに加害します。
臨床での治療は難点が2つある
臨床で私たちは二つの問題によく合います。
1つ目。
β遮断薬を服用する患者さんたちは、効果があるように感じています。しかし、漢方薬を飲み始めてから不整脈が逆にひどくなる。そして漢方薬に対して不信感が生じるのです。
上記の通り、β遮断薬は心臓を弱くして、心臓の動きが遅くなるから、心拍数が比較的に規則正しくなる。しかし、漢方薬飲んだ後は心臓の機能が強化されます。でも、まだ健康標準以上にはなっていないので、不整脈の現象が起きるのです。これは一時的なもので、中医師が適切な瘀血を溶かす生薬を入れれば、不整脈で血栓などがおきる可能性もありません。
2つ目。
患者さんはβ遮断薬と血をサラサラにする薬を飲みながら、漢方薬との併用を希望している。実際にこのやり方は、中医学で心臓を強くしながら西洋薬で心臓を弱くする方法で、治るわけがないです。
また、病院に行って再診察をしたとき、不整脈がまだあったら西洋医学は処方量を増やします。そして心臓がさらに弱くなる。中医師の私たちはどうすれば良いですか?
患者さんが中医学を信じない、病院の薬をやめてみるつもりもない。その場合は中学の治療を探す必要もありません。中医師の時間と労力を無駄にするだけです。
病状がひどくないときに。中医学を信じないんだったら、心臓がさらに衰弱してあちこち問題が出たときは、さらに中医学を信じないでしょう。
中医学を信じる人たちと信じない人たち
今回のオリンピックで、たくさんの欧米選手は中医学の鍼灸とカッピングを使っていました。選手たちは自分の体の感じ方で、「ほかの治療法より有効です」と言っても、たくさんの欧米記者、しかも中国人でまで、カッピングで病気治療するより、缶の中身を食べたほうがよっぽど効果があるだろうと言うのです!
科学というのは、仮説してから検証する方法学で、あなたの頭に入っているもので物事を解釈する知識ではありません。
前回、私が台湾に行って講演会したとき、一人の国際的有名な科学者が私に話した言葉が印象深かったです。「独立の思考能力を持っている人は、絶滅の危惧に瀕しているものです」
(おわり)
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
↩︎李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
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